『染模様恩愛御書』を見る。

日曜日はおばと一緒に日生劇場へ『染模様恩愛御書 -細川の血達磨-』を見に行ってきました。
以前、『FRAU』で染五郎の特集があって、その記事の中で紹介されていたのを読み、ぜひ見たいなあと思っていたものです。
2006年に大阪で60年ぶりに舞台にかけられた演目で、これを逃したらなかなか見る機会がなさそうな珍しいものです。
なんといっても見ものは、染五郎ふんする大川友右衛門と、愛之助が演ずる印南数馬の男同士のラブであります~。
歌舞伎で衆道なんてなかなか珍しく、江戸時代には人気の演目だったようですが、その後風俗上、あまり好ましくないということで、長らく日の目をみなかったそうです。(『染模様恩愛御書』公式サイトより)

愛之助さんは、一月の浅草歌舞伎できりっとした綱豊卿がとてもよかったので、さて、染五郎に見染められるお小姓さんてどんな感じになるのかしらと楽しみにしていたら、ちょっ、かわいいすぎるだろ、おい・・・ってあせるくらいにキュートでビビりました。

シルエットで演じられるラブシーンはまあそれなりに美しかったけど、個人的にはもっと妖しくどきどきさせてほしかったかな。
全体に舞台演出に目新しさがなく、いろんな意味で日生劇場っぽいなあって感じ。以前にもらったチケットで日生劇場に『チャングムの誓い』を見に行ったことがあったのですが、それにどことなく通じる古めかしさを感じる演出といいますか。

一緒に行ったおばとも話していたのですが、例えば蜷川さんや野田さんの手で歌舞伎に仕上げられたら、また全然ちがったものになっただろうねという感想を持ちました。

とはいうものの、後半の展開は予想もしてなかっただけに驚かされました。
特に蒲田行進曲も顔負けの階段落ちにはびっくり。そして最後の方はちょっとうるっときました。染五郎の鬼気迫る演技に気圧されたというのもあります。

愛之助さんもいいけど、やっぱり私は染五郎が好きだなあ。また、劇団新感線とかでみたいわー。