06 13 2015

ブライテンライターさんがシャルケの監督に就任

Published by at 11:45 PM under SC Paderborn 07,Schalke 04 Episode



昨夜は帰宅後、なぜか急にパーダーボルン昇格記念DVDが見たくなり、いままで流す程度だったビデオをじっくりと見ました。昇格した2013/14シーズンを、選手やクラブ関係者、監督のインタビューを挟みながら振り返るドキュメンタリーです。34節までのハイライトを堪能し、昇格した時の嬉しかった気持ちをなんとなく思い出したりしました。
そしてまさに見終わった直後に、ブライテンライターさんがシャルケの監督に就任したというニュースを目にしたのでした。なんというタイミング・・・。

5月末にはパーダーボルンの事務所で、フィンケ会長とボルンSD、ブライテンライター監督の三者会談があり、その時は監督はチームに残りそうだという報道がされていました。それだけに、昨夜はまさかの急展開に気持ちがついて行きませんでした。

個人的には、ブライテンライターさんがいつかシャルケの監督になってくれればいいのに、という願いは持っていました。パーダーボルンの後、ブンデスリーガの中堅クラブで経験を積み、それから縁があってシャルケに来るというのが理想だったのですが、監督はいきなり大変な状況のシャルケを引き受けることになりました。

報道にもありますが、ブライテンライターさんは元々は第一候補ではありません。シャルケの一番の希望はアウクスブルクのヴァインツィール、それからベルギー代表監督のヴィルモッツ。ブライテンライターさんはその次でした。

キッカーによると、クラブ側も彼に対し今一つ自信を持っていなかったようですが、予備会談の段階で、監督はシャルケが抱える本質的な問題点に対する詳細な分析を準備し、他の競争相手よりも強い印象を与えたようです。

2013/14シーズンから2年間、パーダーボルンでブライテンライター監督を見てきました。一言でいうと不屈の人です。そして天性なのか、後天的に身につけたものかわかりませんが、そのポジティブな考え方は周りに強い影響を与えます。正しいやり方で真面目に努力をすれば、自分にもできるのではないかという自信を、選手だけではなくファンからも引出してくるのです。そういう意味ではモチベーションを上げ、それを維持させるのがとてもうまい人です。

シャルケに比べると雑音の少ないパーダーボルンですら、なかなか結果が出なかった就任当初は、途中で解任を求める声もありました。試合を見続けていれば、チームがよくなっているのははっきりとわかるのですが、それでも勝ち点が取れずに下位に沈めば、どうしても不安に思う声も多くなります。まして監督はパーダーボルンに来る前は、ハヴェルセというアマチュアのチームでの経験しかありません。
正直私もこの監督で大丈夫なのかと思ったことがあります。終了間際の失点がなかなか減らなかった時期に、選手が「時間をうまく使って失点を減らしたい」と真剣にコメントしているのに、「終了間際の失点はメンタルが大きい」という監督の談話がキッカーに掲載された時は、ずいぶん能天気な人だなあと思ったりもしました。
しかしウィンターブレイク中のキャンプで守備を組織的に整備し、後半戦はクリーンシートの試合も増え、最終的にはクラブ初のブンデスリーガ昇格という結果を勝ち取ります。引き分けでも順位の入れ替わる最終節でしたが、見事に勝利して自動昇格を勝ち取ったメンタルの強さは、この1年で監督が浸透させたものです。

翌2014/15シーズン、昇格はしたものの、降格候補ナンバーワンだったパーダーボルンを「究極のアウトサイダー」と称し、無力な子羊を装いながら、実は残留するための綿密な準備はおこたりませんでした。
シーズンに入る前のトレーニングキャンプでは、チームビルディングと体力作りに専念、サッカーらしいトレーニングを始めたのは、キャンプもかなり終盤にさしかかってからでした。
やり方としてはまず到達点を見定め、そこから逆算する形でトレーニング日程を組み立てていきます。おそらくシャルケでも、キャンプ当初はテストマッチの結果が伴わないと思いますが、彼の場合、過程はあくまで過程でしかなく、目指すビジョンははっきりと持っています。それはいままでのシャルケの監督にはなかったものだと思います。

シャルケのマネージメントにはいろいろと思うところはあります。特にフクスやバルネッタが、チームを去った後に語ったことが事実だとすると、あまりに誠実さと信頼関係の欠けた態度のように思えます。
ブライテンライターさんがパーダーボルンで成功したのは、彼だけの力ではありません。感情の起伏が激しく失言の多いフィンケ会長も、いざとなると全面的に監督をバックアップしました。またスポーツディレクターのボルンさんは、ブライテンライターさんに100%の信頼を与え、彼のよき理解者としてサポートしました。
シャルケが再びクラブとして輝くためには、マネージメントの方々がブライテンライターさんを信頼し、全面的に支持してあげることが不可欠だと思います。
彼と一緒に笑顔で2015/16シーズンを終えることを心から願っています。

(戦術的な部分については、現在2014/15シーズンレビューを他で準備しているので、そちらで触れたいと思います)

 

2 responses so far

2 Responses to “ブライテンライターさんがシャルケの監督に就任”

  1. みっきーon 15/06/14 at 5:25 PM

    チーム状況が悪ければ仕方がないことなのかもしれませんが、シャルケは監督を代えすぎなのがよくないように思います。
    私が目や耳にする報道が真実ではないとは思いますが、シャルケを去った選手と円満でないこともチームに悪い影響を及ぼすのではないかと心配でしたが、Kameさんのブログを読んで希望が持てました。

  2. kamecaveon 15/06/17 at 8:13 AM

    >みっきーさん、こんにちは。
    そうですね、なかなか我慢がきかないのはこのクラブの改善すべき点ですね。クラブだけじゃなく、応援する人たちもですが。
    すぐに良いチームになるとは思いませんが、チームの雰囲気は確実に明るくなると思います。
    新監督は人間的にもすごく魅力のある人です。クラブがちゃんと我慢して長い目で見てくれることを本当に望んでいます。