2015年7月の記録:シャルケ夏キャンプの旅

【2015年7月 オーストリア Vol.1】

2013年に引き続き、シャルケの夏のキャンプに行ってきました。場所はオーストリア・ケルンテン州のフェルデン・アム・ヴェータゼー。
ホテルはずいぶん前から押さえていたのですが、監督がディ・マッテオだとつまらなそうだなあとあまり気乗りしませんでした。ところがその後、ブライテンライターさんの監督就任が決まり、これは是が非でも行かなければとあわてて飛行機を予約。木曜日の深夜便ならヴォルフスベルガーACとの試合にも間に合いそうだということに気がつき、イスタンブール経由のトルコ航空深夜便を取りました。

スーツケースは日曜日にさっさと空港へ宅配して、木曜日は仕事が終わったら成田空港へ行くのみです。荷物にドイツアマゾンから届いたばかりのパーダーボルン・シーズンレビューブックも入れました。シャルケのキャンプだったのでちょっと気が引けたのですが、どうしても監督とパーダーボルンから移ったコーチングスタッフに、この素晴らしかった2年間のお礼を言うと同時に、本にサインをいただいて記念に残したいという気持ちでいっぱいでした。

9日の22時に成田を出発して、イスタンブール空港には10日の午前4時に到着。トランジットが3時間半。そこからウィーンまで約2時間。
ウィーンから試合の行われるヴォルフスベルクへの移動手段が少し大変で、当初はグラーツ空港まで飛んでそこからバスで移動する予定を立てていました。ただしウィーン空港での乗り換え時間は50分。入国手続きをして、スーツケースをピックアップして、発券して、荷物を預けて、手荷物検査を通る…これを50分以内にすませようと考えていたのですからちょっと無謀です(汗)
それでもオーストリア航空のカウンターにたどりついたのは出発の10分くらい前。すでに機内持ち込みの荷物は閉め切っていたので、手荷物だけなら乗ることも可能だったのですが、サイズも重量もオーバーしているのでアウト。カウンターのお兄さんに荷物を置いて行くならいいよと言われましたが、そんなことできるわけないじゃなーい。

グラーツ行きの飛行機はもう夕方までないので、ÖBB(オーストリア鉄道)のアプリで時間を調べて30分後にグラーツ行きの電車があるのを発見。タクシーを飛ばしてウィーン中央駅まで向かいます。
なんとかチケットを買って電車に乗り込んだときは、大きな仕事を一つやりとげた後のような達成感でした。とはいえまだまだ先は長い。この時点で日本を出て19時間くらい経過です。一人だったらかなりトホホでしたが、今回は一緒に旅をする友達がいたので本当に心強かったです。

約2時間半かけてグラーツ中央駅に到着。
世界遺産にもなっているグラーツの街も少し見たかったのですが、そんな余裕はありません。

ここからはバスです。
その前に駅中の書店でマリオ・ハースの自伝があるかどうかだけチェック。マリオは私の大好きな選手の一人で、オシム時代のジェフでプレーをしていました。発売以来ずっと欲しかったのですが、なにしろアマゾンには在庫がなくて、オーストリア現地でしか買えません。本屋を一周してみたけど見つける事ができず、とりあえず書店のお姉さんに聞いてみます。
マリオ・ハースの自伝ありますか?」
もしかしてわからないかもと思い、「サッカー選手の」と付け加えると、若い女性だったのですが「もちろん知ってるわよ!」と当然のように返されたので、やっぱりグラーツでは英雄的存在なんだなあとあらためてマリオの偉大さを確認しました。
「いま在庫はないけど、注文すればあるわよ」と言われたのですが、さすがにグラーツに戻ってくる予定がなかったのであきらめました。いつか再びグラーツを訪れたときはきっと。

そうこうしているうちに、ÖBBのサイトで見たバスがやってきたので、スーツケースをバス横の荷物用トランクに積み込み、友人がオンラインでとってくれたチケットを見せると「違う」と言われます。えー、ヴォルフスベルクを通ってクラーゲンフルト行きになっているのに?
「もう一つのバスだ」というので降りて探してみると、後ろに目立たない色のバスが止まっています。PostBusという会社の運営しているもので、どうやらこちらが予約したバスのようです。あわてて荷物を積み直し、ようやく乗車。
このグラーツ〜ヴォルフスベルク〜クラーゲンフルト線は、翌日にもちょっとトラブルがあるのですが、それはまた後日。

このあたりですでに日本を出て丸一日経過…。目的地にはまだつかず。
さすがに疲れたので初めてのレッドブルで景気付けしてしまいました。まあご当地飲料ということで記念に。
バスに乗ってからは快適で、約1時間でヴォルフスベルク中央駅に到着。長い一日はこれで終わるわけではなく、この後に目的のWAC対シャルケの試合があるのです。長い、長いよ、レッドブルもう1本もってきてー。(続く)