07 26 2016

パダボーンの降格と新シーズンに向けて

Published by at 10:57 PM under SC Paderborn 07

2015/16シーズンはブンデスリーガ一部から二部に降格し、新監督で臨んだパダボーンですが、最終的に18位で三部に自動降格という結果になりました。三部が創設された2008/09シーズンから見ても、一部から三部まで毎年ストレートに降格したのはパダボーンが初めてのことになります。降格と共に、20年クラブに奉仕してきたフィンケ会長も辞任。数々の優秀な監督をいち早く見つけ、パダボーンに連れてきたボルンSDも、解任されチームを離れました。一つの時代が終わったことを強く感じます。

昨シーズンは、11月にフライブルクまでパダボーンの試合を見に行きました。ちょうどエッフェンベルクが監督に就任して5試合目のことでした。



フライブルクのシュトライヒ監督にも会えるので、この試合をとても楽しみにしていたのですが、パダボーンが守備の脆さを露呈し、ペーターゼンにハットトリックをされる散々な結果となりました。



シーズン初めから指揮を執っていたゲルハウス監督は、10節に最下位のデュイスブルクに敗れ、解任されました。後任のエッフェンベルクは、初戦のブラウンシュヴァイクとの試合に2-0と勝利しましたが、その後は、このフライブルク戦を見ても顕著なように、守備の決まりごとをほとんど構築できないまま、チームを徐々に崩壊へと導きました。

ただし、パダボーンが降格した理由はエッフェンベルクだけではありません。地元紙の特集によると、一部から降格した際に18人も移籍したことでチームが壊れ、チームスピリットやリーダーシップも損なわれてしまったこと。残ったうちの何人かは移籍を望み、給与格差に不満を抱く選手もいたこと。特にあとから高額でレンタル加入したジルベストルとヘレニウスの存在は、完全にチームの給与体系を破壊しました。

さらに、第18節ボーフムに4-0で負けた後、ダニエル・ブリュックナー、マヒア・ザグリク、スルジャン・ラキッチが、チームから追放される事件がありました。チームメイトはこれを横暴だと感じ、三人の追放がなぜなのか理解できませんでした。おそらく、エッフェンベルクがうまくいかないチーム管理に、見せしめとして力を誇示したかったのだろうと推測しますが、本当のところはわかりません。ブリュックナーは長年このクラブでプレーしていただけに、この追放を機に彼がチームを去ったことは未だに残念でなりません。

冬のトレーニングキャンプでも騒動が起こりました。最終日の打ち上げで、キャンプの調整をしていた会社の女性が、泥酔したFWのプロシュヴィッツからハラスメント受けたと告発。プロシュヴィッツはチームから解雇される事態となり、管理責任を問われたエッフェンベルクも辞めるのかと思いましたが、この時点では続投という選択がなされました。

エッフェンベルクはその後も23節まで指揮を執りましたが、ライプツィヒ戦に1-0で負けた後に、新たなスキャンダルが起こりました。それは、彼の持っている監督ライセンスが、履修を受けるという要件を満たしていなかったため、適格ではないというものでした。度重なる事態に、ついにフィンケ会長はエッフェンベルクの解任を決め、ユース部門の責任者であるミュラーが後をつぎました。
ミュラーはこれまでも監督が解任されるたびに、リリーフで暫定監督を務めていましたが、今回初めて正式にパダボーンの監督に就任。ただ、残り11試合は2勝5敗4分という成績で、結局、降格は免れることができませんでした。

今季は7シーズンぶりに三部からのスタートとなります。前回落ちた時は入替戦を経て、1年で二部に戻ることができましたが、その当時から比べると三部のレベルは格段に上がり、どのチームにとっても勝つことが非常に難しいリーグとなっています。
監督はそのままミュラーが続けます。ミュラーにとってはプレシーズンを経験し、きちんと準備して迎えるのは初めてのことです。実のところ、昨シーズンの采配を見る限り少し不安はあるのですが、昇格云々よりも、とにかく三部残留だけはしてほしいというのが偽らざる今の気持ちです。

選手も大幅に変わりましたので、簡単にまとめてみます。ちなみにどの新規加入選手もフリートランスファーです。

新規加入

パスカル・イッター(SVグレーディヒ)右SB

イッターはシャルケでもプレーしていたので、パダボーンに加入してとても嬉しいです。オーストリアのグレーディヒに移籍したのですが、降格とともにドイツに戻ってきました。

ファン・デル・ビーゼン(アルミニア・ビーレフェルト)FW

ビーゼンはお隣のビーレフェルトからやってきました。カールスルーエでもプレー経験があり、193センチと長身です。地元紙の報道によると、彼がFWの柱になる可能性が高いようです。

ディノ・メジェドヴィッチ(ヴォルフスブルクII)FW

ひそかに一番期待しているメジェドヴィッチ。昨シーズンはヴォルフスブルクIIでレギオナルリーガ・ノルトで優勝し、得点王になっています。

クリスティアン・シュトローディク(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)CB

昨シーズン、フォルトゥナ・デュッセルドルフにあっさりと移籍したシュトローディクですが、出場機会を求めて古巣へ戻ってきました。ポカも多いのですが、マイペースなところが妙に憎めない変な選手です。愛称はタッカー。2014/15シーズンにパダボーンで試合があった時には、内田選手とユニフォーム交換をしたヤツでもあります。



マルク・クルスカ(FSVフランクフルト)MF

パダボーンと同じく降格したFSVからクルスカが加入。まさかパダボーンに来るとは思わなかったので、ちょっとびっくりしました。ボランチでスタメンを確保しそうです。

あとはまだよくわからないので名前だけ。少しずつ覚えていかないと。

ベン・ツォリンスキ(ノイシュトレーリッツ)右SB

スヴェン・ミヘル(エネルギー・コットブス)左サイド

フェリックス・ヘルツェンブルッフ(RWオーバーハウゼン)左SB

ニコ・ドブロス(キッカーズ・オッフェンバッハ)MF

ティム・マネク(パダボーンU19)FW

ティル・ブリンクマン(バダボーンU23)GK

アイクト・ソヤク(バダボーンU23)DMF

ヤン・ステフェン・エリサ(パダボーンU19)CB

セミール・サリッチ(パダボーンU19)MF

地元紙によると、現在の布陣はこんな感じとのこと。フォーメーションは4-1-4-1か4-3-3だそうですが、ミュラーによると、対戦相手を見て考えるとのことです。プレシーズンを見ていないので、どんなチームに仕上がっているか、不安でもあり楽しみでもあります。



契約満了、あるいは移籍した選手たち

どの選手にも思い入れがあるので、別れはいつも辛いです。また、せっかく移籍してきたものの、怪我に泣かされ、プレーするところを見られなかったキルヒや、理由もわからず干されてしまったラキッチは、現役引退となりました。このような終わりを迎えて本当に残念です。

マルセル・ヌジェング

ワトフォードとのプレシーズンマッチで決めたロングシュートが、FIFAの2015年プスカシュ賞の候補になったりしましたね。ベテランらしいプレーもあったと思うのですが、エッフェンベルクになってからはスタメンで使われることもほとんどなくなりました。スペインのアトレティコ・バレアレスに移籍が決まっています。

ミヒャエル・ハインロート

パダボーンでも大好きな選手の一人だったハイニー。チームを去ることは早いうちから本人が知らせていましたが、最終的にオランダのNECナイメヘンでプレーするが決まりました。バイエルンと対戦した時にリベリー相手に頑張っていた姿が今でも忘れられません。オランダでの成功を祈ります。いつかまたドイツに戻ってきてね。



ハウケ・ヴァール

二部で一番のイケメンと言っても過言ではないヴァールは、インゴルシュタットへ移籍しました。今季から、インゴルシュタットの監督がカウチンスキさんになったので、カールスルーエで対戦して、ヴァールのことは知っていたのではないかと思います。いつかは一部でプレーするだろうと思っていたのですが、こんなに早く実現して嬉しいような寂しいような。頑張ってほしいです。

マルヴィン・バカロルツ

ハノーファーに移籍。キャプテンとして、大変だったチームを支えてくれたバカロルツには感謝の言葉しかありません。二部に降格した昨季も、パダボーンでプレーしてくれて、本当にありがとう。

ケヴィン・シュテーガーとドミニク・ウィドラ

二人は揃ってボーフムヘ移籍することになりました。特にシュテーガーは昨シーズンは見ているだけで楽しい選手でした。きっとこの先も良い選手に成長すると期待。

カレド・ナレイ

ナレイはドルトムントU23からレンタルでプレーしていましたが、個人的に好きなタイプの選手でした。パダボーンもシーズン終了後にオファーをしたのですが、残念ながら断られたようです。その後フュルトへの移籍が決まりました。

モリッツ・ストッペルカンプ

パダボーンで伝説を作ったストッペルカンプもチームを去ることになりました。昨季は、おそらく、最初のうちは移籍したかったことだろうと思いますが、残留争いをしていた最後の方は、一生懸命チームを引っ張ってくれました。カールスルーエでの活躍を祈っています。



ラファ・ロペス(レアル・バジャドリード)

ダニエル・ホイヤー=フェルナンデス(ダルムシュタット)

ニクラス・ホーヘネーター(ホルシュタイン・キール)

マルク・ブラスニッチ(レンタル終了。フォルトゥナ・ケルンへレンタル)

フロリアン・ハルテルス(アルミニア・ビーレフェルト)

イドール・ウアリ(コルトレイク)

マヒア・サグリク(移籍先未定)

ミルネス・ペピッチ(エルツゲビルゲ・アウエ)

スレイマン・コチ(移籍先未定)

オリヴァー・キルヒ(引退)

スルジャン・ラキッチ(引退)

ニクラス・ヘレニウス(レンタル終了。オールボーに復帰)

ヤクブ・ジルベストル(レンタル終了。ニュルンベルクに復帰)

三部の開幕は7月29日金曜日。開幕試合はデュイスルブルク対パダボーンです。


 

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