ServusTVでのマガト対談

ServusTVというスポーツ番組にマガトが出演しているのを『Schalkefan』のブログで知り、やっと時間ができたので、サイトで映像を見ました。
対談はビデオの30分すぎくらいから始まります。だいたい1時間。



出演者はマガトの他に、ラピド・ウィーンの監督であるペーター・パクルト、グラスホッパー・チューリッヒのマネージャーであるエリッヒ・フォーゲル、キッカー紙のチーフ記者でありバイエルンに詳しいカールハインツ・ヴィルト、レッドブル・ザルツブルクで監督をしているフーブ・ステフェンス(きゃー、はあと)。

これはオーストリアの番組なんですが、なぜこのような顔ぶれ?と思ったら、実はどの監督も先シーズンは素晴らしい成績をおさめたにもかかわらず、今年は低迷しているチームの監督ばかりなんですね。
昨シーズン、オーストリアで1位、2位だった、ザルツブルクとラピド・ウィーンはそれぞれ中位、スイスで去年3位だったグラスホッパーは今のところ最下位、そしてもちろんシャルケは言うまでもなく、バイエルンの話も出ていました。まさに底辺対談・・・。

たぶんシュツットガルトの監督グロスもこの場に呼びたかったに違いないけど、グロスについては親交のあるエリッヒ・フォーゲルが代わりに語ってました。グロスはスポーツ・ディレクターがなかなか決まらなかったことも、VfBの不振に影響があったと考えているとか何とか。
そこでマガトの顔が映っていたけど、そうそう、VfBからホルスト・ヘルトをマネージャーとして引っこ抜いたのはシャルケでしたね(汗)

最初に出演者が紹介されるところで、他の人にはお水が出されているのに、なぜかマガトにお茶(しかも鉄瓶)が出されるところが笑えます。

自分がちゃんと彼らの話を理解できているとは到底思えないのですが、サッカー監督という人達の考え方のピースを、ちょっとだけ拾うことができて面白かったです。日本で字幕をつけてどこかで放送してほしいわー。
特に最後の方、何が『Fehler(間違い)』か?というパートで、その場にいる監督たちが、互いの発言を補い合う感じで盛り上がっていたのがよかったな。やっぱりサッカーの監督なんて強い人じゃなきゃできないだろうし、そのレベルにある人たちにしか分かり合えない空気ってものがあるのかなーと。

モデレーター(司会)が『シャルケは、いつ、どこで、誰が何かの間違いをしたのかと思いますか?』とたずねると、マガトは『他の人はどうか知らない。自分が正しいことをしているかどうかも全くわからない。正しいスタメンを組んでいるのか、正しく話をしているのか。ただ知識や判断で自分が正しいと思うことをやっている。いつも何が正しいのか、他に答えはないのかと自問自答している』と答えます。

さらにステフェンスも、『監督というのはチームにとって正しいと思うことをしている。でも私たちはたくさんの間違いをする。ただRichtige Fehler(正しい間違い)というのは・・・。間違いとはいったい何のことか?』と言います。
哲学的ですが、正しいか、正しくないか、そんなことは結局、渦中にある時には誰にもわからない。監督はそれでも日々、決断をする人たちだということですよね。

以下、マガトが言った部分で気になることをちょっとだけピックアップ。
『Schalkefan』のまとめも参照させていただきました。モデレーターがなんとなく微妙で、言葉の選び方が適切ではないのか、マガトに何度も言いなおされていました。ま、マガトっていつもテレビではこんな感じな気もするけど。

『チーム作りとルイス・ホルトビーについて』

モデレーター 『シャルケファンはなぜホルトビーをマインツにレンタルしたのかと聞くだろうけど・・・』
マガト 『シャルケのファンはそんな質問はしません。シャルケファンならたぶん正しいことをしたと言います』(←私もそう思う・・・)
『チーム改革については、去年のうちからスタートしている。昨年は途中で5位くらいで終わる可能性があったので、冬の中断期間に若手をたくさんとった。ところが、シーズンが終わってみると2位でCLという結果になった。CLを戦うとなると若手だけでは難しくなる。ホルトビーをマインツに出したのも、ザンブラーノを出したのもそういう理由』

SchalkeFanから補足すると、『昨シーズン、(ホルトビーのレンタル先だった)ボーフムがチームとして機能していたとは言い難かったので、ホルトビーはそこでよく成長できなかった。シーズンが終わった後、彼の代理人とホルトビーと私で、チームをいろいろ変革するから、すぐ機能するかどうかわからないけどシャルケに残るか、それともマインツのようなプレーできるクラブへ行くか話し合った。彼らは二人ともプレーすることを選択した。この決断はホルトビーにとっても、マインツにとっても、シャルケにとっても正しかったと考えている』

『ラウールと現在の問題』

ラウールがシャルケに来たことは正しい、もし彼が正しくプレーできればだけど。現在のチームの問題は守備にある。カウンターにうまく対処できない。ペナルティエリア内で強くない。

『あとどのくらい?』

『チームはすでによくなっている。例えばCLではよい試合をした。ブンデスリーガでもそれを移していかなければいけない。それには良い審判の笛とかそんなものが必要だね(にやり)』

番組の中で、マガトは『単にサッカーで結果を出すためだけでなく、クラブのために一番良いと思うことをやっている』と言っていました。『クラブとして機能していないから、自分がここで働いている』とも。

別のSport1というTV局(去年までDSF)がやっている『Doppelpass』というサッカー番組でも、シャルケの現状について討論がなされていましたが、サッカー関係者の意見はおおむね、今シーズンはきびしいシーズンを送るかもしれないけど、2年目には強くなると言っていました。

もうほんと、ファンは信じるしかないってことですよねえ・・・。