Kickerのトーマス・クロート記事

月曜日のキッカー紙面に日本人の移籍特集が見開き2ページくらいで掲載されています。その中で、日本でも有名な代理人、トーマス・クロートがインタビューに答えているのでちょっと拾ってきました。

基本的に香川のことがメインなのですが、ほめたたえている部分は読みたくないので(汗)、割愛してあります。

クロートは、かつてはケルン、フランクフルト、HSV、ドルトムントで256試合プレーをし、21ゴールをあげた元サッカー選手で、1995年より代理人の仕事をしています。

香川のことは2009年9月頃から3度か4度にわたって実際に見たり、情報を集めたりしていたそうで、その間、彼と個人的に会って話したりもしているそうです。代表に入った時のことや、他のチームが彼に興味を示していたことなども知っています。

代理人としてはすでに、2002年ワールドカップの頃から日本では有名で、いわゆる『黄金世代』の高原、小野、稲本などをドイツに連れてきたことで、移籍を望んでいる人たちの間に、そういうエージェントがいるという噂が広まりました。

ドイツでは2匹目の香川はいるか?とみんなが探しているところですが、その質問に対し、『香川とそっくりそのまま同じようなことはないが、攻撃的MFには3、4人有望な選手がいる』と言っています。

香川のような非常に素晴らしい結果を出すには、どのような要素が重要なのかという問いには、『例えば内田のケースはもっと大変だった。彼は30試合以上も代表戦に出場し、怪我をしてワールドカップではプレーできなかった(怪我のせいで出られなかったわけではないと思いますが、クロートはこう言ってます)。ほんとに短い休暇の後、シャルケに来たが、チームは急激に改造している最中で、雰囲気自体がネガティブな状態だった。これは新しく来る選手にとってとても大変なことだ』、と言っています。

その一方で香川にとってはラッキーなことに、受け入れるチームの雰囲気や、同僚がよかったということ、また香川自身のメンタルも前向きで、誰とでも話をしたがったということに触れています。

クロートの考える香川の現在マーケット価値は5から10Mユーロ。どちらかというと10Mに近いほうの数字だとか。
海外からすでに照会は来ているそうで、クロートはどこのリーグでもトップチームはいいスカウト網を持ち、ブンデスも毎週チェックしていると言っています。いい移籍を成功させるための特効薬みたいなものはもちろんないらしい。

日本のマーケットは南米のアルゼンチンやブラジルとは比べられないが、重要になって行くだろうし、特に攻撃的MFとサイドの選手が今後も成長してくる部分だと考えているようです。スピードやアジリティ、ボールを扱うスキルはすでに卓越しているらしい。
また彼は、Jリーグは外国人選手を制限しているので、日本人にとってたくさんプレーする機会があることも利点だと考えています。
香川や内田、槙野といった若い世代のメンタルはオープンで、そういった部分は過去に比べるとものすごく変わってきた点だそうです。

長年、日本人選手と関わっているとそういう変化が特に感じられるんでしょうね。なかなかおもしろい記事でした。