今日は一日中、頭の中で『Helden 2008』という曲に入っている『Deutschland ist Europameister!』という実況が鳴り響いていました。
もう、表彰式の時うるうるしちゃったよー。みんなよくがんばりました。
これで、U17、U19、U21と欧州選手権の三冠ですよね。ユース層がすごすぎる。忘れられているけど(汗)、フル代表でも欧州選手権で準優勝してるし。ついにドイツの時代が到来したのかなー。
【Tore】
0:1 Castro (23., Rechtsschuss, Vorarbeit Özil)
0:2 Özil (48., direkter Freistoß, Rechtsschuss)
0:3 S. Wagner (79., Linksschuss, Özil)
0:4 S. Wagner (84., Rechtsschuss, Castro)
【England】
Loach – Cranie (80. C. Gardner), Richards, Onuoha (46. Mancienne), Gibbs – Muamba (78. Rodwell) – Cattermole, Noble – Milner, Adam Johnson, Walcott
【Deutschland】
Neuer – Beck, J. Boateng, Höwedes, Boenisch – Hummels (83. Aogo) – Johnson (69. Schwaab), Castro, Khedira, Özil (89. Schmelzer) – S. Wagner
国歌斉唱の時、マッツ・フンメルスがいるのでおおっと思いました。怪我から復帰して試合勘が完全に戻っているとは言えないくらいのプレー時間なのに、決勝でスタメンに使ってくるとは練習などでかなり調子もよかったんでしょう。
ただし、CBではなくボランチの位置です。この試合、ほんとに素晴らしい出来でしたよね、マッツ。
スライディングタックルで何度もボールを奪取し、たまにファールを取られたりもしましたが、とにかく守備うまいなーとうなってしまいました。テオ・ウォルコットも完全に押さえられていたよね。
実はTelegraphのサイトでルベッシュとピアースの試合前日・記者会見の写真を見た時、ルベッシュのあっけらかんとした様子に比べ、ピアースの顔に少し憂いがあって、なんだか決勝の様子を暗示しているみたいだなーなんて思っていました。
ところがふたを開けてみると、試合開始からイングランドはポゼッションしている時間も長く、積極的に攻めてきたので、ちょっとどきどきしました。特にグループリーグで最初に対戦したとき、イングランドの方が良い試合ができていたので、そのイメージも少しありました。
ただ、イングランドもパスが最後までうまくつながってシュート・・・とはいかず、まだ距離のある位置で、ドイツ側のファールでFKを得てセットプレーというケースが多かったです。
ミルナーがFKを蹴っていたけど、この日はいつもに比べて精度が低かったような気がする。
FKからファーに2本同じようなボールを蹴っていましたが、1本は外へ抜けて行ったり。
この段階ですでに、テオがべーニッシュやマッツにスライディングでボールを奪取され、さっさと攻撃の芽をつぶされていたのがイングランド的には痛かったんじゃないでしょうか。なんつーか、テオはここで通用しないようではA代表でもどうかと思うんだけどなあ・・・。ただドイツの守備は本当に集中して、いい出来でしたよね。
そんなイングランドやや優勢に見えた23分、エズィルのスルーパスからカストロが先制点!
イングランドのクレイニーはカストロを見てたけど、キーパーのローチが出てきたのでまかせたのかな。ただ、カストロの速さが勝り、素早くゴールに蹴り込んでます。エズィルがボールを持つとやっぱり2人くらい引きつけてしまうので、他の選手が楽になるんでしょうね。ほんと素晴らしいゴールです。
ドイツが先制しましたが、その後もイングランドがボールを保持する状況は変わらず。ただ、ドイツはボールを奪ってからの攻めが早いんですよね。パスが走るって感じ。
この日はベックがパスの出し手になることが多く、前を走らせたり、ワンツーで自分が走ったりしていました。速攻になるとドイツの方が一枚上手な気がする。
ただ、イングランドもムアンバがタックルでボールを奪ったりと、この日は守備面でどちらも見所が多く、面白かったです。
ハーフタイムにはスウェーデン・チームがあいさつに登場。地元で決勝まで行きたかったでしょうねー。
後半はいきなりミルナーのFKで、一瞬ひやりとしましたが、ジョンソンがボレーをきっちりと当てきれなかったようで難をのがれました。
その直後、今度はドイツのFK。距離は35メートル。エズィルの蹴ったボールはキーパー正面に近かったと思うのですが、なぜかローチが反対にステップしていて、間際で手が届かずゴールとなりました。ドイツ、2点目。
うーん、ローチはどうしちゃったんだろう。こんなこと言ってはいけないですけど、ノイアーだったらまずしないミスだと思う。
57分にはキャタモールのミドルシュートがクロスバーに当たってどっきりさせられます。ノイアーがそのあとすぐ走って行って、ベニーに何か注意?してましたね。
このあたり、ミルナーとべーニッシュの肉弾戦が非常に面白い。なんつーか、野獣対決という感じで(笑)
ついに、ミルナーが切り返しでべーニッシュを抜き去り、深いところからグラウンダーのボールを蹴り、それをニアでジョンソンが合わせたのですが、ベックがボールを止め、ノイアーが押さえています。かなり危なかったー。
この時間帯にイングランドに点を返されていたら、試合の流れはどうなっていたかわかりません。
76分、べーニッシュからの長いボールを受けたエズィルがゴール直前でワグナーにラストパスを出し、もう触るだけで1点というシーンでワグナーが外したときはずっこけました。
・・・ただ、これがワグナーの壮大な前振りだったわけで。
ワグナーは79分、84分と、こっちの方が難しいだろというゴールを決めて、結局ドイツが4-0で勝利しました。
タイムアップの笛が鳴る前から、水をかけられるルベッシュに笑ったよー。
いや、ほんとにドイツは最高に良い出来だったと思います。特に守備。一人一人がすごく集中していて、守備を見ていて面白いと感じるゲームなんて久しぶり。
私はミルナーも好きなので、ピッチに座りこんだ彼を見るのはちょっと悲しかったけど・・・。
さて、ずっと見続けてきたドイツU21チームもここで終わりです。ルベッシュに監督が変わってから特にまとまりがある良いチームになったと思います。デニー・グローテが本大会で一度も出られなかったのがちょっと残念かな。まあそれを言うと、バウムヨハンだってトニ・クロースだってメンバーに入ってなかったわけですし。
大会が始まる前にミルナーが語った言葉がすごく好きだったので、それを引用して、この長ったらしいエントリーを終わりにします。
We need experience of winning tournaments. Look at Spain. They won the European Championship last summer with 70 per cent of their squad having experience of winning at Under-21 level or below.
You need to get into the habit of winning, to learn how it is done.(『James Milner predicts Under-21 glory for England』より)
僕たちにはトーナメントに勝つという経験が必要だ。スペインを見てみろよ。彼らは去年の夏、欧州選手権に勝ったけど、チームの70パーセントがU-21かその下で勝つということを経験している。
勝つという習慣を身につけ、どのようにすればいいか学ぶ必要があるんだ。
彼らのこの日の戦いは、この先にずっとつながっているのだなあと改めて思います・・・。
本当にみんなよくがんばりました!
EM始まる前はちょっと半信半疑だったけど、こうして優勝したんですもんね。
ルベッシュ、本当にいい監督です!若者と友達的コミュニケーションがうまくできるし、いざという時には頑固親父にもなるし。
最後の試合で一番いいプレーを見せてくれて満足です。
ただマヌはほぼ開店休業だったけどね。
>ノイアーがそのあとすぐ走って行って、ベニーに何か注意
ZDF解説者によると、このミドルはベニーがカバーに行かなかったためとか。
見直してないんで、わからないですが。
今のAチームは一人除いて残りはU21出身です。
これを踏み台にみんな大きく羽ばたいてほしいです!
>しょーちゃん、
ドイツは今回、優勝にふさわしいまとまりのあるチームだったと思います!
ルベッシュのおかげかなー。一体感がすごくありました。
決勝、ほんとに一番よかったですね。確かにマヌはひまそうだったけど(笑)
でもそれまでに彼ががんばったからこの決勝に行けたんだよなーと、ほんとにマヌ様々です。
ベニーに注意しにいったんだって、集中して締めていこうという気持ちが伝わって、すごくよかったー。
>一人除いて
DFBのサイトで探してしまいました。もしかしてクローゼ?
みんながU21の経験があるので逆に驚いてしまった。
ほんと、このチームからどんどんA代表に出て行ってほしいですよね。
そうです、クローゼです。意外でしょ?
でも、彼以外全員U21出身って、ほんとにびっくりしますよね。
逆に言えば,A代表になるためにはU21に入ってなくちゃダメだと言う事。
厳しいですね。クローゼくらい出来ないと認められないんでしょう。
>しょーちゃん、
クローゼってなんか意外だなー。
彼くらいできないと認められないっていうのもすごいですね。
でも、指導者がアンダー世代を幅広く見て、世代ごとにちゃんと代表に呼んでいるということでもあるだろうし、そういう点、ドイツは素晴らしいですよね。
日本・・・どうなんだろう。A代表とアンダー世代の壁がけっこう厚いような気がする。(ドイツ以上に)