復活のTG

昨日は臨海へジェフ千葉対流通経済大学のトレーニングゲーム(TG)を見に行ってきました。
オシム親子の時代は週の中日に必ずどこかでTGが組まれていたものですが、ミラーになってTGの記憶がほとんどありません。
レギュラーで試合に出ている選手はまだしも、トップチームにいてもそれほど試合に出られない選手はどこで実戦経験を積むんだろうというのは、常々疑問に感じていました。
ただ、それよりもTGを見るという、以前はサポにとってある意味日常に組み込まれていたスケジュールが、再び復活したことの喜びはなんとも表現しがたいものがあります。
平日の臨海17時キックオフにもかかわらず、かなりの人が見に来ていました。夏休みだから子供も多かったなー。

今回のTGは公式にある江尻監督のコメントによると、『監督が変わった以上、選手をフラットに見たい。そのためには紅白戦ではなくて、対外試合がしたかった』(『江尻篤彦新監督就任会見』)とのことなので、おそらく戦術的な指示はあまり出さず、自由にやらせたのではないかと思います。
それだけに、今のジェフがどんなチームなのかが垣間見えてかなり面白かったのですが。

今のジェフがどういうチームかというのは、簡単に言ってしまうと、1本目のチームは前線がブラジル的な華麗さを個人が披露しつつ、中盤省略の放り込み型。サイドは抜かれまくり。
2本目はエンジンのかかりは遅いものの、中後と工藤がバランスよくパスを配給し、もう少しコンパクトになればかなりいい感じのチーム。
全体としてみると、ミラーの残した遺産、オシム時代から残っている遺産、ブラジル人の独特のリズムなど、まあ要するにチームカラーはバラバラです。オシムからミラーへというサッカーの方向性が変わったことが悪い意味で作用していると思います。
流経チームの意志統一のされ方が素晴らしかったので、ジェフのチームとしてかみあっていない部分が気になりました。ただ、それが現状。

これを短期間でどうやって江尻がまとめていくのかはサポとしては怖いけど、客観的には興味深いです。
理想を追えば短期的には失敗すると思うので、現実的な決めごとをしつつ、どこまで現状を改善できるか。

ただ、チームの雰囲気はすごくよかったです。
ミラー時代に感じた閉塞感は消え、なんだか見ているだけでみんなが幸せな気分になるという不思議な時間。
個人的には中後と工藤のボランチコンビがよかったなー。ふたりとも視野が広く、パスコースもどんどんチャレンジするので、攻撃にオプションが広がります。
ネットもブラジル人らしくなく、さぼらず守備をするし、かなり熱い選手(ボールをあきらめた新居を叱咤していた)なので、巻と組ませると楽しみー。
巻も復調してきたのが感じられます。彼はダイレクトやタイミングで打つ方がぜったいにうまいと思うのですが、そういうプレーが増えてきた気がします。ゴール2本はどちらもストライカーらしい良いゴールでした。

それ以外では、2本目で益山くんが最終ラインに入っていたのですが、急造にしては(たぶん人手が足りなくて臨時?)危なげなくて、この子はどこをやらせてもうまいなーと感心してしまいました。

期待し過ぎてはいけないと思いつつ、磐田戦、楽しみだなー。