BL 2015/16 第5節:シュトゥットガルト対シャルケ

チームはヨーロッパリーグの行われたニコシアから、ゲルゼンキルヒェンには戻らず、そのままシュトゥットガルト入りです。やはりELはCLよりもスケジュールが厳しい。
疲れもあると思いますが、シュトゥットガルト戦でローテーションしないのはなんとなく予想できました。
シャルケのここまでについては、ブライテンライター監督による『教育段階』だと考えています。個人任せではなく、チームとして機能させる過程を構築している段階で、ここまでのところは予想以上に早いペースでうまく行っています。
ローテーションしなかったのは、こういう連戦が続く苦しい中でも、他人に頼らずに最後までチームでやれという、監督から選手に対するチャレンジかなと。勝ったという結果より、最後まで規律を守ってプレーした事で選手が得たものは大きいはずです。

 

1. Bundesliga, 2015/16, 5. Spieltag VfB Stuttgart – FC Schalke 04 0:1 (0:0)

Torschützen
0:1 L. Sané (53., Linksschuss, M. Meyer)

VfB Stuttgart
Tyton (3) – Klein (4), Sunjic (3), Baumgartl (4), Insua (4)(87. Rupp) – Serey Dié (3,5) – Gentner (3,5) – Maxim (3)(65. Didavi), Kostic (3) – Ti. Werner (4)(74. Harnik), Ginczek (4)

FC Schalke 04
Fährmann (1) – Junior Caicara (5), J. Matip (5), Neustädter (5), Aogo (5) – Geis (4) – L. Sané (3)(62. Höjbjerg), Goretzka (4,5), M. Meyer (3)(88. Höwedes), di Santo (4,5), Huntelaar (4)(71. Choupo-Moting)

 

シュトゥットガルトはここまで未勝利でしたが、無失点で敗戦したことはなく、点をとってもやられるというパターンを繰り返しています。ただ決して得点力のないチームではないのです。
ハイライトなども見てもあと一歩が届かないという感じでした。
シュトゥットガルトのツォルニガー監督は、2013/14シーズンに三部からRBライプツィヒを昇格させ、二部でも昇格争いに加わっていたのですが、20節でアウエに負けて解任されています。ライプツィヒ自体は好きなチームではないのですが、ツォルニガーさんのサッカーはアグレッシブでスピードがあり、見ていて面白かったです。

シュトゥットガルトでも序盤からプレスが非常に効いていて、前からどんどんボールを取りにきます。
特に左サイドのコスティッチは、ブライテンライター監督が昨シーズン対戦した中でベストの選手と賞賛した通り、ドリブルからクロスと何度も怖い場面を作り出していました。ギンチェクやゲントナーにもう少し決定力があれば、前半で何点とられていたかわかりません。

シャルケにもカウンターのチャンスがありました。19分にはマイヤーがボールを奪ったところから、最後はディ・サントにシュートチャンスがあったのですが、相手に入られコーナーへ。
ガイスのコーナーキックからマティプのシュートは残念ながらDFに足を入れられます。この時エリア内でフンテラールが倒されていたのですが、倒したクラインにカードが提示されたにもかかわらず、PKは与えられませんでした。Schalke TVでもいったいどういうこと??と疑問符が飛び交っていましたよ、グレチェさん…。

そのすぐ後のカウンターで、ゲントナーがゴール前に迫り、マティプがヴェルナーのマークを捨ててGKとゲントナーの間に入ったのですが、空いたヴェルナーにパスは出されず、そのままシュートを打ってくれたので助かりました。
34分にも、コスティッチのクロスからギンチェクの至近距離でのシュートでしたが、ギンチェクがボールを蹴り損ねます。
この辺りから、あれ、もしかしてチャンスは作られているけど怖くない?と思い始めました。シュトゥットガルトの攻撃が特に雑というわけでもなく、二重三重にボールを拾われて波状攻撃は受けているのですが、なぜか失点する気がしませんでした。
36分にマティプのバックパスをかっさらわれた時はひやっとしましたが、マティプが自分でミスをカバー。あの決定的な場面で得点できないなら、この先も失点はないなという変な安心感…。

41分にはシュトゥットガルトの選手がシュートを打ってはフェアマンに防がれ、拾ってさらにシュートを打つという一連の動きを繰り返しますが、ことごとくフェアマンが体をスライドさせていって、シュートを正面で受ける形になるのが素晴らしかったです。

後半もさらにシュトゥットガルトの攻勢は続きます。手元のメモを見ても相手のことしか書いてない…。
しかし先制したのはシャルケ。53分に相手スローインをゴレツカが奪い、ショートパスをつないで持ち出しカウンター。マックスがシュニッチとクラインの間にボールを通し、最後はザネ君がクラインをかわして落ち着いてシュートを決めます。

66分にはコスティッチからのスルーパスを受けたヴェルナーが、エリア内にスルスルと侵入。ラストパスをギンチェクに出したのですが、アオゴが入り防いでいます。この辺りの、誰かが必ずカバーする意識の高さは素晴らしいなと思っていました。
その後も書ききれないくらいシュートを打たれましたが、結局最後まで守りきり1-0の勝利。

フェアマンは相手ゴールが決まらなかった事について、「頭で考え始めたら人はすでに負けている」と深淵なコメントを残しています。なぜ入らない…と疑い始めた時点で、ますますゴールは遠くなるという事なのでしょう。

VfB Stuttgart ausgelacht und abgestraft at Suedkrier

試合後のプレスカンファレンスで監督は、「勝利を受けるには全くもって値しないね」コメント。本当にそう思っているかどうかはニヤニヤ笑いが本心を語っている気がします。実際には、してやったりと思っているに違いありません…。

次は中2日でホームにフランクフルトを迎えます。忙しい日程はまだまだ続きます。