Sport1のトニー・マルティン・インタビュー

え、トニー・マルティンって誰?と疑問に持たれた方もいらっしゃると思いますが、サッカーと全然関係のない自転車記事を一発かましてみたいと思います(汗)。
記事についてTwitterでばらばらつぶやいてみたものの、せっかく時間をかけて訳したのでついでにブログにも載せてしまおうかと。
いったい誰得なんだ・・・というブログ記事ですが、はい、自分のためのポストです。ヘン顔のドイツ人が好きなんです・・・。
(↓これはいちばんかっこよく写っている写真を選んでみた)



多少、インタビューの背景について説明。
トニー・マルティン君@26歳はHTCハイロードというチームに所属しています。HTCは現在、カヴェンディッシュというマン島出身の優秀なスプリンターを有し、非常に成功しているチームなのですが、スポンサーがつかなかったため今シーズン限りで解散することが決まってます。
マルティン君の次のチームについてはまだ決定しておらず、そのあたりも含めたインタビューになります。

自転車ロードレース素人なので用語、人名、解釈等まちがっていたらスミマセン。

 

(HTCの解散について)すごく悲しいニュースだよ。僕たちはとても成功したチームだったし、ドーピング問題もなかった。スポンサーにとっても魅力あるチームだと思っていたので、このような結果になったことは簡単には理解しがたい。

僕たちは全員が皆のためにというモットーでやってきた。誰が勝つかというのは比較的どうでもよかった。重要なのはチームでタイトルをキープすること。僕をはじめとした若い選手によって、仕事のための良い構造ができていた。すべての領域において、Rolf Aldagのコンセプトが同じようにあった。最高のものを達成するために、機材やマッサー、メカニック、みんなが努力していたよ。
ただ、これは自転車の世界においては普通のサイクルだ。チームが来て、去っていく。これで新しいチームが生まれないというわけでもなく、隙間がぱっくりと口を開いたわけでもない。僕はネガティブにはとらえていない。

(多くのチームが興味を示していることについて嬉しく思うか?)もちろん。来てほしいと熱望されることは素晴らしい。同時に一生懸命がんばったことも反映している。自分の自信にもなるよ。僕にとって最適のチームを探し、できるだけいい条件を手にしたい。金銭面だけでなく物質的な面、例えばマッサーを一緒に連れて行けるかどうかなどだね。自分の将来について最適な状態を得るために今、がんばっている。どこに行くかは次の1、2週間ではっきりさせると思う。

ツール・ド・フランスでの目標はトップ10に入ることだったけど、達成できなかった。ただ、ずっと待ち望んでいたステージ優勝ができた。ツールのステージで優勝できれば人はたぶん成功だというかもしれないね。今は世界選手権だけにフォーカスしている。世界選手権の個人タイムトライアルが自分の目標だ。
ツールでもわかったように、ヒルクライムではまだ成長の余地がある。ここでもっと強くならなければいけない。タイムトライアルでスピードがさらに大きく上がるということはないだろう。

(ヨーン・デーゲンコルプ、マルセル・キッテル、パトリック・グレチェらと共に、ドイツの新しいルネッサンスと言われる理由について)僕も含めて全員が同じ過去をたどることができる。それはエアフルトのテュリンガー・エネルギー・チームのことだ。テュリンゲンで僕たちの基礎が作られたおかげだよ。しっかりした基礎部分がユース時代にあり、プロとして今その恩恵を受けている。だから目覚ましいレベルを達成できているんだ。

(ドイツには質の高いチームもなく、メディアやスポンサーも興味を示さない。間違いを犯した選手たちに対して怒りはあるか?) 散発的な事例については怒っている。パトリック・ジンケヴィッツがさらにドーピンが必要と考えたことや、シュテファン・シューマッハのことだ。僕はそこは区分したいね。
2006/2007年頃まで競技に勝ちたいと思う者は不正に手を染めていた。ぼくはそのことに理解を示しているわけではないが、わかる部分もある。その後、サイクルスポーツは改革を迫られた。彼らのことは今でも理解できないし、恨みも持っている。だが、そういう愚かなものも理解して、僕たちはみんなでクリーンなサイクルスポーツという目標へ向かっていくよう協力していくよ。

 
ツール・ド・フランスの間、山岳でも町でも、ドイツの国旗が振られている光景を目にすることが少なかったのは、ツールを初めて見る私でもなんだか残念な気持ちになりました。
ドイツ語を勉強し始めた頃、ZDFのサイトでドーピングについての記事は何度も目にしましたし、ドイツ人がいろんな意味で自転車レースに対して白けてしまっているのも理解できます。
ただ、私はドイツが好きなので、マルティン君にはがんばってほしいと思うし、ツールでドイツ人がステージ優勝した時は、しっかりとドイツメディアが取り上げてくれるようになるといいなあと思っています。(今のメディアの扱いは・・・といっても、Webで見た限りですが、けっこう気の毒な気がします)

 

Sport1のトニー・マルティン・インタビュー」への4件のフィードバック

  1. ドーピング問題についてはコメントしようとしたらダラダラととりとめもなくグチグチと書きそうになったんで消しました(苦笑

    もう、あの世代ではない新たなドイツ人レーサーの時代になっているのでもう少しドイツでも取り上げられるといいなぁと私も願ってます。

  2. >うっちぃ、
    そのあたりの話はぜひビールなど飲みつつ愚痴ってください。いろいろ聞いてみたいです。

    >もう、あの世代ではない新たなドイツ人レーサーの時代になっているので
    そうですよね。
    ドイツメディアはとても自己懲罰的な傾向があるように感じますが、そろそろ、他人の過去の過ちまで背負ってがんばっている選手たちのことを後押ししてほしいなあと思います・・・。

  3. うっちぃさんのtweetから流れ着きました(‘(t)’)/
    ドイツ語読めるの羨ましいです。
    ところで、あの頃からずっと続くドイツの白け具合は、そろそろ許してあげてもいいんぢゃない?て僕も思いますね。
    でも、シューマッハにしろシンケビッツにしろ、「お前絶対やってるだろ」って皆思うくらいあからさま過ぎたし、なんか、堂々とドーピングしてる感じがして…バレた瞬間のガッカリ感とコンチクショー感は半端なかった思い出がありまする。

  4. FABtronikaさん、コメントありがとうございます!

    ドイツ語を勉強しているので、ドイツ語の自転車記事を探しているのですが、やっぱり少ないですねー。
    ドイツの白けぶりはかなりなもので、友人のドイツ人も今は全く見てないし興味もなくなったと言っています。
    ほんとに残念です・・・。

    >バレた瞬間のガッカリ感とコンチクショー感
    そうなんですね。
    私は最近見始めたばかりなので、まだ幸いにしてそういう事例にぶつかってないのですが、応援している選手がそうだったら、ほんとにがっかりして落ち込むだろうなあと言うのは想像できます。

    ドイツの若い世代にとっては大変な状況でしょうけど、みんながんばって再びドイツでも自転車が盛り上がる日が来るといいですよね・・・。

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