ドイツでは週末、週の中日、週末と試合が続く週のことをEnglische Woche(English Week)と言います。
たぶんプレミアリーグがしょっちゅうそういうスケジュールで試合をやっているから、そこから来てるんだと思うのですが、シャルケはシュツットガルト戦、CL・テルアビブ戦、そしてフランクフルト戦とまさにEnglische Wocheなスケジュール中です。
さらに、この後もDFBポカール(火曜日)、レバークーゼン戦(土曜日)、CL(火曜日)、ザンクト・パウリ戦(金曜日)と中2日、3日のスケジュールが続きます。
フランクフルト戦は結果こそスコアレスドローだけど、まあ、よく3連勝中で、さらに休養十分のフランクフルトの攻撃に耐えたというか、それともはずしまくってくれたハリル、ダンケ・・・というか(汗)。
とはいうものの、リーグでゼロで押さえたのはこれが初めてですよ。
うん、やっぱり少しずつ良くなっているんだよ(・・・と思いたい。運もかなりありましたがw)
【Tore】
keine
【Eintracht Frankfurt】
Nikolov (3) – S. Jung (2,5), Franz (3), Russ (3), Köhler (3,5) – Schwegler (2,5), Chris (2,5) – Ochs (2,5), Meier (3,5) (82. Caio), Halil Altintop (3,5) – Gekas (3) (82. Fenin)
【FC Schalke 04】
Neuer (3) – Uchida (4,5) (85. Sarpei), Höwedes (4), Metzelder (4), Schmitz (5) – Jones (3,5) – Farfan (2,5), Rakitic (4) (46. Moritz (4)) – Jurado (4) (61. Matip)- Huntelaar (4,5), Raul (4,5)
この試合、バウミーとクルーゲは帯同していません。
スタメンはほぼCLのテルアビブ戦と変わりなく、ただモリッツの替わりにラキティッチが入っています。
Ex-フランクフルターのジョーンズがボールを持つと、相変わらず盛大なブーイングが浴びせられるのはお約束ですかね。いい加減しつこいと思うけど。
前半、やはり前でプレーできる時のシャルケはかなり良くなってきていると思います。
試合開始時に相手がダーっと前掛かりに攻めてきても、我慢してだいぶ自分たちのペースへ持っていけるようになってきたと思うんだけど、どうでしょう?
18分には、フラド、ファルファンとつないで、ラウールが足元に入ったボールをうまくコントロールしてシュート。
右サイドバックの内田君のところを、この試合、ファルファンがほんとによくカバーをしているのが目につきました。
ファルファンが行けない時はジョーンズ。
攻め込まれるところを、みんなで守ろうという意識が感じられて、なんだかチームらしくなったなという気がしました。
34分にラキティッチのFKから、ルスが頭でクリアしたボールはややオウンゴールになりかけます。
40分、ラキティッチの蹴ったボールをケーラーがパスミスしてしまい、それを拾ったフンテラールが切り込んでいってシュートをしたのですが、GKに防がれております。
前半、最大のチャンスかと思いますが、フンちゃん、ちょっと慎重に行きすぎたかな・・・。
後半に入り、ラキティッチとモリッツが交代。
フランクフルトはスキッベの指示だと思うけど、頭からガンガン攻勢に出てきます。こうなると、疲れもあるしシャルケの側は防戦一方。
いや、ほんとにこの試合で点がとれなかったのは、フランクフルト側からすると相当なダメージだと思いますよ。どれだけ決定機をはずしたよ。ほんとにみんなからダンケ、ハリルって言われてたぞー。
なにげに後半はシュミッツのサイドが狙われてましたね。攻撃はほとんどそちら側からじゃなかったかな。
彼も決して守備のうまい選手ではないので、とにかく見ててコワかった・・・。
マガトが途中で前へ行けと大きな身振りで指示していましたが、どうしてもなかなか前に出ることができませんでした。
ほんとに引き分けに終わったのはラッキーだったとしか言いようがありません。
試合後のマガトのコメントを一部、拾ってみました。(『Stimmen nach dem Frankfurt-Spiel』 ポッドキャストより)
『試合はよくなかったが、運よく1ポイントとることができた。失点を許さなかったのは良かった。今日は体調的にもあまりよくなかった。
後半はほとんど前に行けなかった。内田は確かに前より強くなった。ただ、後半はなかなかうまく対処できない場面もあった。左サイドは全然満足できる出来ではない』
時々、ここでも紹介している『Schalkefan』のブログで、マティアスが内田君について言及しています。おそらく内田君のファンには内容が気になるはずなのでちょっとだけ触れておきます。
文章の始まりが『Atsuto Uchida ist schlecht(内田はひどい)』なので、おっと思いますが、それに続いて『いや、もちろん彼はひどい人間ではない。そしてひどい選手でもない』と来るので、お、お、お、ついにポジティブな意見が来たか!って感じで読みふけってしまいました。
CLのベンフィカ戦やニュルンベルク戦の後、公式のフォーラムでは内田君のプレーについてアホみたいに叩く人が数人いたのですが(どこにでもいますよね)、どうしてもあのときのイメージが抜けないのか、現地のファンはまだまだ内田君のプレーを見る目はきびしいように感じます。
マティアスもそうだったのですが、ポジティブに考えてみようとこのエントリーをあげています。
彼がブンデス公式のStatsを調べてみたところ、フランクフルト戦で内田君は一対一では7回のうち4回勝っており、パーセンテージで言うと57パーセントの勝率。一方で、彼と対面するフランクフルトのケーラーは、8回のうち3回しか勝っておらず、38パーセントです。
ただ、マティアスがもっと驚いたのは、ボールコンタクト数。
実を言うと、この試合、内田君はシャルケでは一番多い66回のボールコンタクトをしています。(次がシュミッツの64回)
数字で見ると、いかに彼がプレーにからんでいたか(良くも悪くも)というのが明確にわかりますよね。
マティアスの見るところ、内田君に欠けているのはDurchsetzungsfähigkeit。
うーん、いいサッカー用語が思い浮かばないのですが、突破力(最後までやりとげる能力)というイメージではないかと思います。
ラフィーニャがそうであったように、突っ込んで行ってファールをもらったり、状況を一人で決定づけることのできるような部分ですよね。
ただマティアスは、フランクフルト戦ではファルファンと内田君のプレーは部分的にはとてもよかったと考えているようです。もちろん内田君のフルスピードでのクロスはまだまだなので、もう少し見守らないといけないともありますが。
マティアスのように、こういうチームがあまりよくない状況でも冷静に見てくれる人がいると、とてもありがたいなという気がします。
一長一短ではすぐに成長するとは思わないけど、試合ごとにどんどんよくなっているのは確か。ほんとによろしくお願いしますよ、内田君・・・。
この試合ゼロで抑えられたのは、本当によかったと思います。
私もファルファンが篤人君のカバーに入ってくれてるのがよくわかって
ちょっとうれしかったです。
ノイアーもボールをくれるようになったし、少しずつですが認めてもらえてるのかなと。
チームに溶け込んでいけるようになると、プレーもどんどん良くなっていくと思います。
後、小指の全快ですね。
こちらはプレーしながらなので、もう少しかかりそうですが。
体が強くなってきたということで、これで全力で走れるようになるともっと〇
「schalkefan」の解説ありがとうございます!
昨日、twiitterの方で触れられてたので見に行ったのですが、
あまりに長くてとても訳する気になれなかった。。。
しかも出だしが『Atsuto Uchida ist schlecht(内田はひどい)』だったし。
ドイツ語がわかればどんなにいいかと思います(>_<)
>内田君に欠けているのはDurchsetzungsfähigkeit
なんとなくわかります。
これからです!!!
90分間よく耐えたというよりは、フランクフルトありがとう、っていう試合でしたね。ほんとに。(苦笑)
前半は、まだよかったかな。攻撃にもいけてましたし。
ラウールは、キーパーの股を狙ったんですかねぇ。おしかった。フンテラールも、残念無念。
後半は、思いっきり足が止まりましたね。マガトの上がれの指示に、誰も反応出来てなかった。
引き分けで終わってホッとしました。リーグ戦初の無失点は、自信になったのではないかと。。。
ファルファンやジョーンズもですが、テルアビブ戦の時交代したハオも篤人のカバーに入ってくれてましたね。
チームの歯車が合ってきた証拠!全体にカバー力、チーム力が上がれば、もっとよくなるよぉぉ。
訳していただいてありがとうございます。
褒め殺しはしないタイプですが、出だしの言葉には。。。
心を強くもって読まなければという思いでしたが、この方すごいですね。この冷静さは、すばらしい。
そして、ちょっと目先を変えて見てくれてるのもすごい。
ボールコンタクト数、一番だったんですね。どっちにしてもボールに触れてるってことはいいことだと思います。
その中で、いい方向に絡める回数が増えていけば。
プレーに絡む回数が少なかったら、なにも掴めませんもんね。ちょっと、ポジティブすぎるかな?(苦笑)
>内田君に欠けているのはDurchsetzungsfähigkeit。
その通り!!(笑)これは、まだまだですね。
自信を持ってプレー出来てないときの方が多いですからね。
お尻や太ももは、あれでも結構しっかりしてきたと思うんですけど、まだまだ細い。
もう少ししっかりしたら、体を使うってことに自信が出るんじゃないかと。
あとはやっぱり、流れの中からのアシストですね。これが出来たら、絶対変わると思うんだけどなぁ。。。
この試合で、篤人がガムを噛んでたのが気になりました。
連戦の疲れだけならいいけど、去年みたいに吐き気症状が出てガム噛んでるんだったらイヤですねぇ。。。
ちょっと心配です。
フランクフルト戦はEnglische Wocheの疲れが感じ取れる一戦でしたね。
マガト監督は調子のいい選手を使うようなので、しっかりと見極めて今後のスケジュールを乗り切ってほしいです!
本当によく守りきったというか、相手にも救われた勝ち点1でした。
いつゴールされてもおかしくない感じでハラハラしながら観ていましたが、『運も実力のうち』ということで少しずつ良くなってきているんですよね。(・・・と私も思いたいです。)
CLは相手が弱かったのかもしれませんが、CLでは勝ってもリーグ戦では勝ちきれないって、ACLで優勝したときのガンバを思い出しました。ガンバは何年もかけて作り上げてきたチームなので、シャルケもこれからですよね。
内田選手について、ドイツでの評価と日本の報道ではかなりの差がありますよね。
一見ひょうひょうとしているので評価とか気にしないのかと思っていたのですが、『突破論』に周りの目や評価が気になっていたと書かれていました。
今はドイツ語もわかっていないしあまり耳に入っていないのでしょうか?
マガト監督からまだ信頼は得ていないとは思いますが、期待はされているようなので頑張って応えてほしいです。(本人もインタビューで期待に応えたいと思っていると言っていました。)
鹿島時代はリーグ戦・ALC・代表戦と超多忙なスケジュールの中、調整しかできなかったがドイツに渡って練習で悪いところの修正などしっかりとトレーニングができている。と・・・
確かにすぐに成長するものではないけれど、現地のファンからの信頼を得れる日が来ることを願うばかりです。
>yukimamaさん
ゼロで押さえたっていうのは大きかったですよね。
ファルファン、けっこうカバーしてくれてましたよね♪
いやいや、内田くんはすでに十分チームでは認められていると思いますよ。
小指の状態はどうなんでしょうね。
あれだけは知れているのだからほとんど治ってきたと言ってもいいのかしら。本人のインタビューとかを聞いてみないとわからないですね。
ほんとに、まだまだこれからですよ!
>kyokoさん
ほんとにシャルケも耐えたけど、それ以上にフランクフルト、ありがとうなゲームでしたね。
ラウールもフンテラールも惜しかったですよね。
やっぱり決められるときに決めておかないと。
後半は足が止まってましたね。
いや、やっぱり思い返してもあれで失点ゼロってラッキーだわ・・・。
シャルケのファンブログはいくつかありますが、みんな冷静に分析される人が多くて、とても参考になります。
現地でなければわからない雰囲気とか、情報とかもありますもんねえ。
自分で試合を決めることができるようなプレーができると、きっと自信につながると思います。がんばってほしいわー。
ガム噛んでましたね。
まあ、表情は疲れている中でも比較的明るいと思ったので、大丈夫かな、という気はしますが・・・。
>みっきーさん、
選手、やっぱり後半は疲れてましたね。
ほんと失点しなかったのは、運が向いてきたのかな?
>ACLで優勝したときのガンバ
あー、そうですね。
あのシーズンのガンバはリーグで勝ち切れなかったですね。
遠征でぼろぼろになりながら、それでもACLの優勝を勝ち取ったのはすごかったけど。
シャルケもチームとしてまとまってくれば、もう少しリーグも楽に戦えるようになるかも。
>『突破論』
あ、そうそう、それも読んでみたいと思いつつ、のびのびになってまだ入手してないのです。
内田君は意外と気にしない選手なのかと思っていたのですが、やはり気にするんですね。人間なら当り前か。
今の時点で言葉がわからないのは、精神的な安定のためにはいいのかも。
基本的に声高に批判する人の声の方が大きく聞こえるものだから、それが全部の意見だと感じてしまうのもよくないなあという懸念もあります。
ただ、ドイツのサッカーでは何が求められるのか、ファンはどういうプレーが好きなのかというのは、できるだけ早く理解したほうがいいですね。
基本的にサポは味方ですけど、その中でも積極的に内田君のファンとして後押ししてもらった方が、ずっと気持ちよくサッカーができるはずですから。
こうやって考えると大変だなーと思いますが、やっぱりこういう環境に身を置いたことは、彼にとってもよかったんじゃないかなという気がすごくしてきました。