Spiegelのヴェスターマン記事

公式にヴェスターマンのインタビューが掲載されているのですが、特に面白い内容ではないので、かわりにシュピーゲルに掲載されている記事をまとめてみます。
長いので、メッツェルダーについて書かれている部分は一部省略しています。(←露骨だw)

ビーレフェルトから移籍してきた今シーズン、ハイコがここまで活躍するとはさすがに思っていませんでした。
最初はスタメンで出られなかったのに、ボルドンの怪我でCBとして登場。CBだと多少、不安定だったのですが、パンダーがけがで離脱中に、CLに左SBで出てブレイクしました。
ドイツ代表としてオーストリア戦に初召集、右SBでデビュー。M・フリードリッヒがヒルバートと交替して退いてからは、CBに入り、最後までプレー。さらに、スイスとの親善試合ではCBとしてフル出場しています。
現在は、ユーロにむけてドイツ代表最終23名に入るべく頑張っているところです。

シュピーゲルの記事はその合宿での様子を描いていて、読み物としてはかなり面白いです。ハイコのファンとしては微妙な記事ですが、まだまだ一般的な知名度が低い現状ではこういう内容になるかなと。

『レヴ、DF陣の陰の男』

ひとりは長いけがからようやく戻ってきた。もうひとりは素晴らしいシーズンを送ってきたが、未だ経験不足である。
メッツェルダーとヴェスターマンはユーロ代表の椅子をかけて戦っている。たがいに敬意を払いながら。

おそらく、このとき、ヴェスターマンはそれほど知名度がないことを喜んでいたかもしれない。日差しが直接あたるホテルのテラスでは、テーブルでシュバインシュタイガー、レーマン、クローゼが座りインタビューを受けている。メッツェルダーもそこに座ってインタビューを受けていた。ヴェスターマンは座っていたが、部屋の中で、そこは日陰だった。

ヴェスターマンの暗い色にブロンドの筋がはいった髪の毛は、まだ額にはりついていた。
彼はほんの少し前にトレーニングを終えたところだった。シャワーを浴びた後、席に座り、メッツェルダーと共に、センターバックについて話すことを求められている。
代表を観察するかぎり、ポジションはいずれにせよ、レアル・マドリーから来た男に決まっていた。
『もちろんこれは競争だ』とヴェスターマンは言った。彼は控えめに、敬意のこもった態度をしめし、あまりにも静かだった。

メッツェルダーは陽を背にして座り、ミネラルウォーターをすすりながら、ハイコ・ヴェスターマンのことを今シーズンは『素晴らしく印象的だった』と語った。
『ライバル?もちろん、そうだ』
メッツェルダーははっきりと言った。だが、このようにも付け加えた。
『でも、もし怪我をしてなかったら、間違いなくぼくがプレーをするだろう』

ヴェスターマンとメッツェルダーはこのとき、壁と大きな窓をへだてていたが、マジョルカでの日々を見ると、彼らの間にどのくらいの差があるか本当のところはわからない。

メッツェルダーは27歳、長期間けがをしていた。彼は、シーズン終了前になって、2試合マドリーの試合に出ただけだ。一試合は90分、もう一試合は30分。手術をし、長い時間を経た後で、彼がワールドカップのときと同じようにユーロでもできるかどうかはわからない。(中略)

ヴェスターマンは24歳、彼は今シーズンは全く怪我をしていない。シャルケでは3節で、残り10分に交替で登場して以来、31試合すべてに出ている。左右どちらもでき、いつもほぼベストのコンディションだ。
『ぼくはフィットネスに生きてる。アウトサイドで長いことプレーをしていたし、ここは(試合中)休むことのできないポジションだから』
シャルケがリーグは3位となり、CLの準々決勝まで残ったのは、彼にも感謝しないといけない。このモダンな選手はスピードがあり、ヘディングと、当たりに強く、しっかりとした技術がある。

こういうすべてにレヴが興味をもったのだろう。このフレキシブルな選手が気に入り、2月にいきなりオーストリア戦で代表デビューした。
この試合はマヌエル・フリードリッヒが代表で出た最後の試合となり、ヴェスターマンには道が残された。スイス戦ではメルテザッカーの隣で出場、次第にまわりを納得させるようになった。
『シャルケでレギュラーになった。代表でもどこかでプレーをしたい。ただあまりに早くここまできたので、とにかくすばらしいことだと思っている』とヴェスターマン。

彼は突然、DFBのウェアを着て、ガルフホテルでインタビューを受け、単純にそのことを楽しんでいる。『ここにいること』、そして『もう一度スタメンでプレーしたい』
彼は自分が候補に入ったのはその多才さだと知っている。しかし190センチのディフェンダーは、センターの位置が一番しっくりくるという。だがもし代表監督が右SBでやれといったら?
『プレーできるとしたら、ぼくはアウトサイドのポジションだろうと思っている』とヴェスターマン。

彼はなおも、自分には、ユーロでここのポジションをやらせてくれというほどの力はないとわかっていると語った。
ライバルは二度のワールドカップを経験しているのに対し、彼は二度、国際試合に出て、一年だけヨーロッパの舞台での経験があるだけだ。メッツェルダーは2002年のワールドカップでプレーをし、そのとき、ヴェスターマンは2部のグロイターフュルトでプレーをしていた。
ヴェスターマンがその手にチャンスをつかむのは、メッツェルダーがフィットしないときだろう。だがそれも難しくなった。 
(メッツェルダーの怪我との長い付き合いについては省略)

ヴェスターマンはおそらく控えになるだろう。『だが、当然ながらチームには残る』
ユーロが終われば、ようやく彼は家族に会うことができる。シャルケでは8ヶ月間、とにかく時間がなかったのだ。彼はWasserlosの出身で、家から離れていてなかなか帰ることもできないでいた。しかもこのガルフホテルでは、バイエルン・フランケン地方から来た男は一生懸命になっている。
メッツェルダー。マドリーに住むミュンスター出身者は、いつかはドイツに戻ってくるだろう。 『ここに生活拠点があるから』

メッツェルダーがこの日、11人のジャーナリストを相手にするのに対し、ヴェスターマンは4人だった。
彼らの間を大きな窓がへだてている。しかし、おそらくみんなが考えるより彼らはもっと近いところにいる。

 
長い・・・。そしてわかるけど訳せない言葉がいっぱいあります。
いずれにしても、ドイツ代表はディフェンダーに多少の不安を抱えていることは間違いないと思うのですが、さてどうなるんでしょうね。
メッツェルダー、今期はあまりにもプレーしている時間が短すぎだろうと思うけど・・・。

 

Spiegelのヴェスターマン記事」への2件のフィードバック

  1. ハイコはまだまだドイツでは認知度低いんでしょうね。
    でも彼がそれを承知して「どこでもやります!」って前向きなガッツで勝負する前提に
    ちゃんと立ってるのが嬉しいです。
    ポジションに文句をいったり自分の座を安泰だと思っているようでは前には進めないですからね。
    彼には実力と運でポジションを奪っていただきたいものです。

    確かにレブは複数ポジション出来る選手が好きなようですね。
    自分でもあれこれやらせたりしているし(笑)
    そこで応えられる選手がまた次に首をつなげているような気がします。

    メツが場数を踏んでいることは確かですが、
    復帰してからの試合数の少なさが非常に気になりますね。
    マスコミや本人はこれまでの経験から「大丈夫」と自信を持っているようですが。
    この図太さがメツの強さなのかもしれませんけどね。(いかんトゲがある)

  2. >のもんさん、
    >ハイコはまだまだドイツでは認知度低い

    みんなけっこう自分とこのチームの選手しか知らないんじゃないかなあ。
    あと、ワールドカップのときに感じたのは、代表しか知らない層もかなり多いみたいです。
    ハイコはここまで、普通じゃないスピードでとんとんと来ていることもちゃんとわかっているし、自分ができること、求められていることも理解していると思うので、代表監督としては使いやすいでしょうね。

    メツさんは今日はちょっぴり不安でした。寄せ甘いし。
    あと1試合でどれくらい試合勘をとりもどせるか・・・。

    しかし、ハイコ、次の試合ではもどってきてくれるんでしょうね(涙)
    奥さん、お願いしますよっ。

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