2011/12 BL 第21節:グラートバッハ対シャルケ

『今日唯一良かったことは、最低のプレーをした選手が全員だったということだ』
というオシム語録を引用したくなる試合でした。それを証明するかのようにKickerの採点も全員ダメダメですね(汗)

1. Bundesliga, 2011/12, 21. Spieltag
Borussia M’gladbach – FC Schalke 04 – 3:0 (3:0)

【Torschützen】
1:0 Reus (2., Rechtsschuss, Herrmann)
2:0 Hanke (15., Rechtsschuss, Arango)
3:0 Arango (32., indirekter Freistoß, Linksschuss)

【Borussia M’gladbach】
ter Stegen (3) – Jantschke (3), Brouwers (2,5), Dante (1,5), Daems (3) – Nordtveit (2) (72. Marx), Neustädter (1,5) – Herrmann (2) (79. de Camargo), Arango (2) – Reus (2) – Hanke (1) (90. Wendt)

【FC Schalke 04】
Unnerstall (4,5) – Höger (5) (79. Hoogland), Papadopoulos (5), Höwedes (5), Fuchs (5) – Matip (4,5) – Farfan (6) (63. Draxler), Raul (5), Jurado (6) (46. Metzelder (4)), Obasi (5,5) – Huntelaar (5)

 
オシムを連想したのは、実はグラートバッハの試合を見てて、イヴィチャ・オシム時代のジェフみたいなサッカーだなあとちょっと思ったもので。
もちろん、マンツーマンだったジェフとは違い、グラートバッハの守備はもっと組織的だし洗練されていますが、攻撃にギアが入った時の、後ろからどんどん人があがってくるようなシーンや、中盤で人数をかけてボールを奪いカウンターに転じる時の早さなど、なんだか見ていて懐かしい気持ちになりました・・・。(いやいや、そんな他人事みたいに見てちゃいかんけどね)

オシム時代、もちろんジェフを応援していたから、対戦相手のチームが無様に崩されて置き去りにされ失点した時の気持ちがよくわからなかったけど、今回ようやくわかりましたよ(涙)。けっこう打ちのめされるものですね。

開始2分、フクスのサイドからヘアマンのクロスを受けたロイスが、対応してたマティップとベニーを振り切っていきなりゴールを決めてしまいます。
早い、早すぎる。
もともとボルシアパークには苦手意識があるので、これですっかり気持ちに余裕がなくなります。

さらに15分には2点目。
やはりシャルケの左サイド側、ロイスが中央からやや右よりへ長めのパス。誰もこれに対応する人がいないかと思うと、後ろから駆け上がってきたダエムスがボールを受けます。個人的にはこのときやられた!と思った・・・。
さらに、ハンケ、ヘアマンとワンツーでつなぎ、ハンケへボールの戻ってきたところ、シュートに行きかけると見せて、アランゴとのワンツー。
ハンケがゴールを向いたときには、完全にプレッシャーのかかっていない状態で狙うことができました。
まったくもってお見事。ハンケのフェイントに引っ掛かった(あるいはオフサイドを取りに行った)マティップがまだまだ若いと言うべきか、それともハンケがうまかったと言うべきか。

ファブレという人は好きではないけど(発言とかがね)、監督としての手腕は素晴らしいと思います。
ベルリン時代からファブレのことを高く評価していたホーニッヒシュタインが、ハンケのゴールまでへの一連の流れは『何時間にもおよぶ苦しい反復トレーニングのたまもの』であると書いています。
同意。ああいうコンビネーションによるゴールは練習を積み重ねなければできないですよね。
 

Hanke’s goal between those strikes to make it 2-0 was the product of two consecutive one-twos, executed with miraculous precision and at full throttle. If Germans weren’t so in love with ballistic prowess, preferring shooting over thinking, this would make a strong contender for goal of the season. It was more of “a play”, to use an Americanism, than a goal, really: a move that looked so spontaneously, effortlessly beautiful that it could only be the product of hours of painfully repetitive training exercises.

この試合、KickerのAufstellungを見ると、シャルケは4-1-4-1、グラートバッハは4-4-2。
BMGの攻撃力を考えると、シャルケ側は攻撃に重点を置きすぎた布陣だったかもしれません。(ま、そうはいっても中盤のメンツがいないから仕方ないんだけど)

3点目はアランゴのFK。
ハンケ、アランゴ、ロイスが集まっていたけど、どうせアランゴが蹴るんでしょと思いつつ見てました。でも、ああもあっさり決められるとどうなのよ・・・って気分になりますね。

ま、前半はこんな感じで。グラートバッハのファンだったら面白くてしょうがない試合だったでしょう。

後半に入り、相手がそれほど攻めてこなくなったのはマインツ戦と一緒。
フラドを下げて、中盤にヘーガーが入り、最終ラインは真ん中にメッツェルダー、右サイドバックにベニー。
正直、前半がこの布陣で、後半からフラド投入だったかなという気もしますが、仮定の話はしてもしょうがないし、怪我人やジョーンズが使えない中であれこれやりくりするのも大変だろうなと思います。

シャルケにとって良いニュースがあるとしたら、ホークラントがピッチに戻ってきたこと。2010年4月以来です。ほんとに長かった・・・。
まさかマインツからシャルケに戻ることが決まった時には、ここまでシャルケユニでプレーする彼を見られないとは思っていませんでした。彼が最後にシャルケのユニを着てプレーしたのは2006/2007シーズン。マインツに移る前。当時21歳でした。
そう思うと、まだ若いんだよなあ。
これからですよね、ティム。巻き返そうぜ。

こうやって、ひとり、またひとりと怪我から(あるいはサスペンドから)ピッチに戻ってくる選手を待つしか今はしょうがないのですが、次節はベニーとオバジが累積で出場停止です。どうなるんだろう。心配だなあ。
あ、その前にヨーロッパリーグがありますね。ふう。

どうでもいいけど、後半始まってすぐにお菓子をぼりぼり食べつつ、指をなめていたハンス・マイヤーの姿にちょっとだけなごみました・・・。



まとまりのない文章でスミマセン。冷静そうに見えて意外と度を失っております(ははは)。
ポカールの試合でボルシアパークに行った時、二度とここには来たくないぞと思ったけど、それでもこの試合で再びあそこに応援に行ったサポのみなさまには頭が下がります・・・。

 

2011/12 BL 第21節:グラートバッハ対シャルケ」への4件のフィードバック

  1. キッカーの採点が2人が6、ほとんどが5ということもあり内容は最悪だったと思います。
    ボルシア・パークは本当に呪いですね。

    シャルケサポと言えば、敵のサポーターに囲まれて唖然としてたシャルカー親子が印象的でした。

    次のリーグ戦は累積で2人もいないし、(自分だけか苦手意識がある)ヴォルフスブルクですが絶対勝って欲しいです!!

  2. >オシム語録を引用したくなる試合

    オシムさんらしい表現ですね。
    まさに打ちのめされるような試合でしたが、過ぎたことを引きずっていても仕方ないので(と自身にも言っています)、ここから学んで次につなげてほしいです。

    >前半がこの布陣で、後半からフラド投入だったかなという気もしますが

    私も同感でした。
    前節までの希望通り、フラドとファルファンも先発したのに勝手なものです・・・
    次節はヘヴェデスとオバシが出場停止ですし、いろいろな状況の中からの選手起用って本当に難しいですね。

    かめさんに良さを教えていただいたので、この試合はフンテラールの動きに注目しようと思っていたのですが、ゴールどころかそこまでボールが行かず、彼の姿をとらえることがほとんどできませんでした。

    >冷静そうに見えて意外と度を失っております

    もしかすると今節は更新なしかな?とも思っていましたが、『この試合があったから・・・』と今後の糧になるといいですね。

  3. う~ん、3位、4位の上位対決とは思えないほどボコボコにされちゃいましたね。
    左・右・真ん中とみごとに崩されて...後半も相手が中2日(しかも120分)の影響なのか
    流し気味だったお陰で無失点でしたが、低い位置でのパスミスだらけでヒヤヒヤしました。
    バイエルン戦やドルトムント戦の方が同じ負けでも少しましだったでしょうか?
    (ドル戦での2失点はともセットプレーからで、そのセットプレーまでの流れもレフリングが微妙でしたし)
    前回のBMG戦はラウールが執念で押し込んだゴールを守りきっての勝利!
    前半戦のベストゲームと言っても良い位の好ゲームだったのに...。
    今回はラウールもファルファンも調子はあまり良くなかったように思いました。
    ラウールは怪我の影響でしょうか?それでも後半はいつものようにボランチの位置まで下がって組み立てて
    本当に献身的に走り回って...レジェンドがこんなに走るんだから他の選手ももっと走らないと...
    って何度も思った試合でした。
    ELもジョーンズin以外ほぼ同じメンバーのようですが、ラウールに負けないように全員、攻守に走り回って
    リーグ戦に繋がるような良い内容で勝ってほしいですね。

  4. >あしゅさん、
    6なんてめったに見ないのにねー(苦笑)
    ほんとにあそこでは勝てないですね。あの試合でまわりが敵サポだとほんとに辛いと思う・・・。
    ヴォルフスブルクはやっぱり私も苦手意識があります。まだ、相手のホームじゃないからいいけど(あそこも鬼門ですよね)
     
    >みっきーさん、
    オシムさんぽい言葉ですよね。
    まあそれくらいひどかったということでしょう。
    こういう試合もありますよ。あまりにひどかったので、むしろ悔しいとかそういう感情は突き抜けちゃいました(笑)
     
    >前節までの希望通り、フラドとファルファンも先発したのに
    ですよねー。まるでサポの望みどうりにやったら、ほらうまくいかなかっただろ?と言われているみたい・・・。難しいものですよね。
     
    フンちゃんはほんとに見どころなしでしたね。もうちょい前で試合が展開するといいんだけど・・・。
    ELでは得点してほしい!

    >もしかすると今節は更新なしかな?
    お休みしようかと考えましたが、記録しておいた方がいいかなと思いました・・・。
     
    >まーさんさん、
    ほんと、上位対決とは思えないくらい内容に差がありましたね。
    一方的すぎました・・・。
    相手の方が日程的には不利だったのにね。
    しかもマルコ・ロイス君は無理して出場したので怪我をこじらしてしまったみたいです。
    こんなことだったらシャルケ戦、お休みしてくれてもよかったのに(涙)

    >バイエルン戦やドルトムント戦の方が同じ負けでも少しまし
    そうかもしれないですね。
    選手の誰かが言ったのか、ニュース記事でだったか忘れましたけど「まるで子供みたいなあしらわれ方」と書かれていましたが、その通りでしたね。
    ここまで試合になってなかったサッカーも珍しいかも。
     
    あと、ボルシアパークでは2005年以来、勝っていません・・・。もちろんBMGが2部にいた時代もあったので対戦してない年もありますが、それにしても鬼門すぎます。
    シャルケのホームだと勝てるのに・・・。確かに好ゲームでしたよね。

    ELは希望の持てる内容で勝ってほしいわー。

コメントは受け付けていません。