広報担当が気になる

最近妙にブンデス各チームの記者会見(プレスカンファレンス)映像を見ることにはまっています。内容は聞き取れる場合もあり、全く理解できない場合もあり。わからなくてもついつい見入ってしまうのです。
試合前の記者会見はチームによって少しづつスタイルは違うのですが、基本はどこも一緒で、だいたいチームの広報担当と監督の二人組。試合によってはスポーツディレクター、選手が参加する場合もあります。シャルケなどは広報、監督、統括責任者の3人ですね。
個人的にはこの広報(Pressesprecher/Pressesprecherin)と監督が二人で会見する映像の方が好みです。

ブンデスリーガの1部のチームで会見映像をフルでアップしてくれるところは少ないのですが、二部はかなりのチームがフルでアップしてくれます。見ているとたまに監督が質問にピキッと切れる場面や、『Ja』と短く答えたあとに微妙な沈黙がえんえんと続く場面など、時折ただよう緊張感が妙にたまりません。もちろん番記者的な人が質問をした時は、待ってましたと広報と監督がにこにこしたりという貴重な場面もあります。

毎回見ているとだんだんこの広報と監督の間合いというか、関係というのが見えてくるのも面白いです。
かいがいしく水をコップにいれてシュトライヒ監督に渡す広報がいたり、FSVフランクフルトやハンザ・ロストックのように監督が仏頂面なのでやたらと緊迫感のある関係に見えたり。あるいはニュルンベルクでは女性の広報だったり、レヴァークーゼンのようにどこの会社重役ですかという感じのおじさまだったり。

* 記者会見前に水を準備するフライブルクの広報担当・Rudi Raschkeさん。

* ニュルンベルクは珍しく女性の広報担当・Katharina Wildermuthさん。

* 若そうに見えるディナモ・ドレスデンの広報担当・Henry Buschmannさん。

* レヴァークーゼンはいい感じに重鎮っぽく見えるMeinolf Sprinkさん。

でも今、一番気に入っているのはグロイター・フュルトの広報担当者。Immanuel Kästlenさん。
だいたい緑っぽい服をきて、腕には目立つ緑の腕時計をしています。まだ若く25歳の彼は2012年からフュルトの広報で働いています。

なにが好きかって、この監督のクラマーさんとの絶妙な関係がとても好きで、いろいろな瞬間に、あー、仲がいいんだろうなあというのを感じさせてくれます。

気になり始めたのは、3週間前、ニュルンベルクとのフランケンダービーの前に行った記者会見映像でした。この試合前にフュルトのアゼミ選手が交通事故で重傷を負い、フュルトの関係者にとって精神的に参っている状態でのダービー前会見でした。私もアゼミの怪我の状態が知りたくて映像がアップされるとすぐに見に行きました。
そしてなんだかいいな、この兄ちゃん…と気に入ってしまったわけで。
たぶん緑チェックのシャツもチーム愛を感じさせてくれるし、アゼミの事故に集中しがちな質問を「試合に関して何かありますか?」と言っていつもより早めに終わるよう仕切ったりする手際の良さも気に入ったのかも。
フュルトはマメに選手紹介やいろいろな映像を公式YouTubeにアップするので、広報の仕事ぶりにはわりと好感をもっています。

ドイツ以外ではポチェッティーノが監督をしていた時のサウサンプトンの記者会見が好きでした。これもいつも男二人。といっても監督の隣にいるのは広報ではなく通訳です。彼が監督のスペイン語をパキパキした英語で訳すのが本当にかっこよくて、よく記者会見のライブ映像を見ていました。
ポチェッティーノがスパーズに移ってしまってこの二人の絶妙の間合いが見られなくなったのがすごく残念。

とりとめもない話になってしまいましたが、要するに広報と監督が記者団の質問にてきぱきとと答えていく風景や、監督が忘れていることをちゃんと広報がカバーする仕事ぶりを見るのが好きなのね、きっと。
日本のJリーグでも試合後の記者会見映像のライブ配信かフル配信をぜひご検討ください。私が喜ぶから(笑)