ケラー解任

久しぶりにシャルケについて書くのにこのような話題でとても残念です。
これまでにも何度となくケラー解任の噂はありましたが、今回ばかりはヘルトや選手側からの批判めいた発言もあり、危ういなあと思っていたら、あっという間に監督交代ということになってしまいました。

ビルトによると、ヘルトとテニエス会長はCLのマリボル戦の後に新しい監督となったディ・マッテオとすでに接触していたようです。その前にブレーメン戦、ダービーでの勝利がありましたが、上層部のケラーに対する疑念は消えず、マリボル戦で確信に至ったとのこと。
ホッフェンハイム戦をケラーがどのように分析するか確認した後、ヘルトはロンドンに飛び、ディ・マッテオと契約について話し合い、アシスタントコーチなど細かい点も決めています。

一方でその日、ケラーは「Sky90」という番組に出演。
番組の中で、自分の将来についてケラーは「チームが自分抜きで来年のプランをたてるはずがない。私たちはいつも互いにオープンにやってきたし、私はまだ監督である」と答えています。(Gast bei “Sky90” Vertragsverlängerung für Keller derzeit kein Thema)

その同じ日にヘルトはディ・マッテオと契約を結んでいたわけです。

ヘルトはこの件に関し、タイミングは間が悪かったが、(出演を)とりやめるためのうまい理由がなかったと言っています。
解任させるつもりだから出てくれるなとはもちろん言えなかったとはいえ、結果的にピエロになったケラーのことを考えると痛ましい気持ちでいっぱいになります。

ただ、解任については個人的にはやむを得ないのかなという気がしています。

上述のSky90の中で、ケラーの考える最適なシステムという質問があり「守備においてはコンパクトに組織し、プレッシングゾーンでは積極的にボールを奪い、素早いトランジションをしたいと思っている」というのを読んで、思わず、そうだったの?と声をあげてしまいました。
この言葉をもし、レヴァークーゼンのシュミット監督やBVBのクロップが言ったとしたら簡単にイメージできるのですが、シャルケのサッカーからはそういう方向へ向かっているというイメージを持ったことはありませんでした。トランジションどころか、守備は守備、攻撃は攻撃という分業に近いなあと思ったりすることも。
守備に関しては最後まで組織的に整備されないまま終わってしまったと思います。怪我人などの不運もありますが、クラブとしてはそれも含めての判断だったのではないでしょうか。

それでも人間としてのケラー監督は尊敬しているし、このようなプレッシャーの大きなクラブでずっとポジティブでいられるメンタルはすごいことだと思っています。
昨年夏のキャンプで会話を交わした時の優しい表情も忘れられません。
CLで結果を出したこと、リーグでも2年続けてCLへ行ける順位の成績を残したこと。これまでの彼の功績については本当に感謝の言葉しかありません。
あと、アシスタントコーチのヘアマンさん。心のクラブであるレヴァークーゼンからのオファーも断ってケラーとシャルケのために残ってくれてありがとう。このような結果になって本当に残念です。GKコーチのゲルケも含め、三人のこれからの成功を祈っております。





 

ケラー解任」への2件のフィードバック

  1. ご無沙汰しています。
    ずいぶん久しぶりのコメントなのに、このような内容で私もとても残念です。
    ケラーさんがこちらのブログやコメントを目するとは思いませんが、でも私もありがとうと言いたいです。

    前回はチケットが取れずマンチェスターU戦を練習場横のパブでテレビ観戦したので、先日マリボル戦を観てきたところです。
    ケラーさんにもサインをもらったので、解任の一報は衝撃的でした!

    記者の方が「シャルケでは選手になめられる監督は上手くいかず、ケラーさんもそうだった。」と言っていて「そうかな~?」と思ってたのですが、選手側からの批判もあったのですね。

    スタッフとの別れのあいさつで涙していたそうですが、それだけシャルケに愛着を持っていたということですよね。
    それを見ていたファンが「へこたれないで」と声をかけたそうで、なんだか救われました。

    敵になるのはさみしいですが、でも前向きに新たな道へ進んでほしいです。

  2. >みっきーさん、お久しぶりです!
    こちらこそご無沙汰をしています(ブログ書いてないw)
     
    本当に久しぶりなのにこのような話題で残念です。
    マリボル戦を観戦されたんですね。そうすると本当につい最近のことなのでショックも大きいでしょうね。
     
    なめられるかどうかはわかりませんが、ドイツ語で「duzen」という、敬称ではなく親しい友人のような呼ばせ方をしていたのは失敗だっただろうなあとは思っています。
    ユースからあがってきた監督は友達のような存在になりがちですが、それだけでは対処できない部分はたくさんあったと思います。
     
    まだ若いですし、シャルケのようなプレッシャーのきついクラブで経験したことはきっと経験となっていると思うので、また新しい道を探してほしいですね。どこかで対戦する日を期待しています。

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