【ドイツ・ロンドン観戦旅行記 vol.7】
パダボーンのスタジアム、ヘルマン・レンス・シュタディオンは、どこかしら臨海を思わせるスタジアムでした。
その理由はやっぱりこれ。
ピッチを囲むフェンスと観客席のあいだの空間。
ここで子供たちが試合中もうろうろ走り回っているんですよ。もうこの光景は臨海のバックスタンド、そのまんまじゃん。なつかしい(笑)
ゴール裏は立ち見なので、どんどん見やすい方へと移動していったら、イエナの応援席と仕切ってあるすぐ近くまで行く羽目になってしまいました。
左側がメインスタンド、右側が屋根付きのゴール裏になるのかな。不思議な席割りのスタジアムです。
ほんとはこっちのサイドに行きたかったんです。
ここは試合後は選手が握手をしにやってくるんですよね。その分、熱い応援をするサポも多いエリアなんですけど。
ドイツに行く前から、パダボーンが今季初勝利をあげるとしたら、この試合だろうなと思っておりました。
対戦相手は最下位パダボーンの一つ上、カール・ツァイス・イエナ。
ところが思っていたよりもこのチームは手強かったのです。当たりも強いけどスピードがある。ヘディングもかなり脅威でした。
イエナのサポは熱かったなー。なんとなくガンバのコールや応援ソングと似ているものが多かったです。
あー、鼻骨を骨折しているクレゼナーが顔ガードのマスクをしているー。
いきなり8分にイエナの選手がヘディングでゴール。パダボーンのDFは、相手にちょっとついて行けてない感じがしました。
ほんの少し沈んだ空気をすぐにクーンがゴールを豪快にたたきこみ、吹き払う。クーンはほんとにシュート力あります。
ゴール後のスタジアムの様子。なんかのんびりしていていい感じでしょ。
よし、これは初勝利をおみやげにするぞーと力のはいったのもつかの間、あっという間に、またしてもイエナにリードされます。FKを直接きめられたのですが、これはしょうがないかなあという感じでした。相手がうまかった。
それにしてもイエナはこんな順位にいるにはもったいないくらいいいチームだな。
33分、こんどはパダボーン。シンカラの右足。これは遠いサイドでごちゃごちゃしてよく見えなかったです。
前半だけで2-2ってなかなかスリリングな展開です。
しかし、後半は思ったほどの見せ場もなく、クーンもオフサイドやパスミスをくりかえし、いきなりレベルの低い試合内容になってしまったのはがっかりでした。
そしてそのまま引き分けに。イエナ側は勝ったかのように大喜びでした。
パダボーンの試合を実際に見て、考えていたよりずっと状態はきびしいなと思ったのは、このセカンドハーフを見ちゃったからかな。外からのクロス一辺倒で、しかも精度が低く、FWもうまくポストすることができないようでは、なかなか点をあげることも難しいだろうという印象でした。
写真とかでしか見た事ない割に選手はけっこうわかりました。
シュスラーの動きが非常によかったです。クレゼナーはよく危機を察知してカバーしてたけど、それほどはよくはなかった。顔マスクで視界が狭くなっていたなどの影響はあったと思います。
クルプニコビッチはまあいつものクルプニだったということで、なんとなくわかっていただけるでしょうか。
彼の技術レベルは非常に高いです。それは他の選手と比べてもちょっと抜けてるなあと思うところがありました。
パスのセンスもパダボーンの中では一番あります。ただ、ジェフの時と同じでそれが一試合ずっと出るわけではないってところなんですよね。
試合後、クルプニは審判とちょっと話した後、すぐにサポのところへあいさつに行ってました。
ヘルマン・レンス・シュタディオンの、このサポと選手の距離が近い感じも臨海ぽくてすごく好きでした。
機会があればまた行ってみたいと思っていますが、今、新しいスタジアムを作っているところなんですよねー。あの牧歌的な雰囲気はぜひ残してほしいんだけど・・・。
帰りはメインスタンドの近くまで歩いて行くと、駅行きのシャトルバスが待っていました。いや、今思うとシャトルバスじゃなくて、路線バスだな、たぶん。
駅まで20分くらいかな。教会が見えたら、その先がパダボーン中央駅でした。
途中、きれいなデザインの住宅がたくさんありました。センスがよくて意外と裕福な感じのする街だなあという印象。
もっと時間があれば、見て回りたかったのですが、雨上がりでけっこう寒かったのもあって、そのまま電車に乗って帰りました。