2014/15 BL第3節: パーダーボルン対ケルン

昇格組同士の対戦となったホームでの2試合目。
昨シーズンのツヴァイテでの対戦はパダボーンの1勝1分。ケルンに対しては比較的得意な印象があります。ただし、今期からケルンに加入した大迫には、1860ミュンヘンの時に点を決められているのでそこは少し怖い。

ところでこの試合のあった頃、ワールドサッカーダイジェストにパダボーンの紹介ページが掲載されました。南ドイツ新聞の記者をしていたというドイツ人サッカージャーナリストの書いた2ページに渡る紹介コラムで、まあそれはそれは辛辣なことが書いてあったのですが、その中でパダボーンは「棚ぼた昇格」という記述があり、こういう人たちって本当に昨季のツヴァイテを見てないんだなあとがっかりしたりしました。

昨シーズンのパダボーンは上位チームとの対戦で2敗ということは一度もなく(ケルンに1勝1敗、フュルトに1分1敗、カイザースラウテルンに1勝1敗、カールスルーエには1勝1分、デュッセルドルフには1勝1敗)、少なくともこの点においては実力で昇格したと思っています。

もしこの記者さんがこれらのライバルとなる上位チームが下位に負けたりしたことから「棚ぼた」と言っているのだとしたら、それはあまりにツヴァイテというリーグを知らなすぎるとも思いました。日本のJ2と同じく、順位通りの位置が試合結果をそのまま表すことはなく、上が下に負けることが多々起こる非常に競争の激しいリーグなのです。だから魅力的だということも言えます。

と、余談がすぎましたが、ケルンとの対戦は同じツヴァイテの競争をくぐり抜けてきた仲間として楽しみでもありました。
この試合、出場したら怖いと思っていた大迫は、代表戦で日本とドイツを往復したばかりだったのでベンチスタート。正直助かったと思いました。

1. Bundesliga, 2014/15, 3. Spieltag
SC Paderborn 07 – 1. FC Köln : 0-0 (0-0)

Torschützen
keine

SC Paderborn 07
L. Kruse (3,5) – Wemmer (3,5), Strohdiek (2,5), Hünemeier (2,5), Brückner (3,5)(87. Bertels) – Ziegler (3,5) – Rupp (4,5)(73. Ouali), Bakalorz (4), Vrancic (3,5), Stoppelkamp (2,5) – Kachunga (4)(78. Ducksch)

1. FC Köln
Horn (2,5) – Brecko (4,5), Maroh (2,5), Wimmer (2,5), Hector (3,5) – M. Lehmann (3,5), Vogt (3)(86. Gerhardt) – Risse (4), D. Halfar (5) – Zoller (5)(60. Peszko (4)), Ujah (4)(77. Osako)

試合開始早々、ウジャのヘディングでひやりとさせられますが、相変わらずペースを握ったのはパダボーンの側。
特に前節からワントップで前線に張っているカチュンガは、一度くさびとなるボールを受けて戻し、その間にスペースへ移動して相手のマークをはがす動きが非常にうまく、このチームの戦術の核なんだろうなあというのがよくわかります。
昨シーズンも確かにスタメンでプレーはしていましたが、やや当たり負けする部分もあってボールを失うことも多かったのですが、今シーズンの彼は本当に頼もしい。
今回始めてU21ドイツ代表にも招集され、途中交代でデビューを飾りました。
10分にもボールをもらってからの振り向きざまのシュート。これは残念ながらサイドネットでした。

その後も、ストッペルカンプが何度か積極的にシュートを打ち、ケルンのGKのホルン君がナイスセーブをするというシーンがありました。
危なかったのは27分、ブレチコがゴール前でGKとほぼ一対一になり決定的なチャンスを作ったところ。ゴールにボールを入れるだけというシーンだったのですが、つめてきたGKのルーカスが気になったか、はずしてくれて本当に助かりました。
その後もパダボーンはチャンスは何度となく作るのですが、ケルンの堅い守備に阻まれ、なかなかゴールを割ることができません。

後半にも55分のカチュンガのシュートをホルン君がビッグセーブ。
パダボーンは終盤には多少攻め疲れて雑になってきたこともあり、結局、両チームとも得点することができず0-0で勝ち点1を分け合いました。パダボーンにとってはかなり攻撃をしかけていたので、勝ち点3をとってホーム初勝利をあげたかったところですが、これは次回にお預けです。
また3節目で、ようやく個人的に期待をしているドゥクシュがパダボーン・デビューを果たしたのですが、時間帯的にチームもミスが多くなっていて、ボールが彼のところまで回ってこなかったのは少し気の毒でした。

試合後のプレスカンファレンスでブライテンライター監督は「得点のチャンスはあったがうまく使えなかったのが残念。まあそれもサッカーだし、ケルンの守備がよかった」とコメントしています。

これで3試合を終わって1勝2分の勝ち点5。順位も予想外の5位。シーズンが始まる前には考えても見なかった好スタートです。