2014/15 BL第7節: レヴァークーゼン対パーダーボルン

さぼっていたパダボーンの試合レポートをぼちぼちと再開。

パダボーンが昇格したときからこの両チームの対戦をとても楽しみにしていました。
レヴァークーゼンのシュミット監督は2012/13シーズンにパダボーンを率いて、チームを昇格争いにも加わるような活躍に導き、最終的には5位でしたが、初めてパダボーンでもブンデスリーガでプレーする日があるかもという可能性を感じさせてくれた方です。
ザルツブルク、そしてレヴァークーゼンと順調にキャリアを重ねていて、個人的にとても嬉しい。
このシュミットさんの時代のパダボーンは、とにかく見ていてものすごく楽しく、いまでも忘れられない最高のシーズンでした。またインタビューなどで見せる彼の素晴らしい人間性は強く心に残っています。今はシャルケやパダボーンから見ると同じディビジョンの対戦相手ですが、それでもレヴァークーゼンでの成功を心より祈っています。

この試合は両チームに全く興味のない人が見ても面白いと思えるような好ゲームだったのですが、残念ながら放送がなく、再びラジオと途切れ途切れの映像での観戦となりました。
最終的なポゼッション率はレヴァークーゼン64%、パダボーン36%。途中パダボーンのバカロルツがレッドで退場になったことを考慮してもSCPのポゼッション率は低い。

実はこれに関しては試合後の記者会見でブライテンライター監督はこのように言っています。
「レヴァークーゼンはトランジションからの試合展開に長けているので、逆にわざとボールを持たせて、仕掛けられないようにした」(KSTAの記事より。“Bellarabi rettet Bayer einen Punkt”。残念ながら公開期間が切れているので全文は見られないのですが)
そういう観点で試合を見直してみると(見直すことはできないので、頭の中で再構築してみると)パダボーンのゲームプランがうまくはまっていたことが分かります。

さらにブライテンライター監督は「CLに出場しているチームから勝ち点1を取ったことはセンセーショナルだ。この4試合は(勝ち点が取れれば)ボーナスな試合だと考えていたので4ポイントとれたことに満足している。」ともコメント。そしてパダボーンの選手たちはライオンのように勇敢に戦ったと賞賛しています。

 

1. Bundesliga, 2014/15, 7. Spieltag
Bayer 04 Leverkusen – SC Paderborn 07 : 2-2 (1-1)

Torschützen
0:1 Koc (20., Rechtsschuss, Rupp)
1:1 L. Bender (42., Rechtsschuss, Bellarabi)
1:2 Stoppelkamp (87., Linksschuss, Rupp)
2:2 Bellarabi (90., Rechtsschuss, R. Kruse)

Bayer 04 Leverkusen
Leno (5) – Hilbert (5), Jedvaj (2,5) (82. R. Kruse),Toprak (2), Wendell (4) – L. Bender (2)(63. Öztunali), Reinartz (3) – Bellarabi (2), Son (5) – Calhanoglu (5)(67. Drmic) – Kießling (4)

SC Paderborn 07
L. Kruse (4,5) – Wemmer (11. Heinloth (4)), Strohdiek (3,5), Hünemeier (4), Brückner (3,5) – Ziegler (3,5) – Koc (2), Bakalorz (4,5), Rupp (4), Stoppelkamp (2) – Kachunga (5)(79. Kutschke) (75. Vrancic)

Rote Karten
Paderborn: Bakalorz(72., rohes Spiel, Wendell)

普段は素晴らしいセーブを見せるレヴァークーゼンのレノが、この試合はどういうわけか不安定で、前半20分にカチュンガの長いパスに反応し、前に出てきたのになぜかクリアを空振りしてしまい、そのままコチが無人のゴールに蹴り込んでパダボーンが先制します。

レヴァークーゼンも前半終了間際、ベララビのシュートをルーカスがはじいたところを、つめていたベンダーが決めて追いつきます。どちらの得点もキーパーのミスと言えばミスで、実にらしからぬプレーでした。
しかし、ミスだけで終わらないのが二人の良いところ。後半に入りベララビの強烈なシュートをルーカスがセーブしたり、レノの方もストッペルカンプのシュートを左手一本でぎりぎりのところではじくという好プレーを見せました。

77分にバカロルツがヴェンデルを後ろから倒してしまい、レッドカードで退場になります。パダボーンとしては苦しい展開になりましたが、逆に数的不利になった方が一瞬のチャンスを逃さないというのはサッカーの面白いところです。87分に、カウンターからストッペルカンプがレノをかわし、角度のないところからシュートを決めてパダボーンが勝ち越し!
サポーターたちもとにかく大喜び。私も最高の気分でした。

このまま試合が終われば大金星だったのですが、90分にクルーゼのクロスを受けたベララビに見事に決められて同点とされました。試合は2-2のまま終了。
とにかく見ていてこれぞサッカーの醍醐味と言うべき非常に密度の高い試合でした。
詳しい試合内容やスタジアムの雰囲気は、現地で観戦されていたFusshaltさんのブログをご参照ください。

試合後のシュミットさんが「選手は体だけでなく頭が疲れていた」とコメントしているのを聞くと、やはりパダボーン的には本当に対戦相手の過密日程に助けられたなあと思いました。

いまから後半戦の両チームの対戦が楽しみです。
(その時にはぜひ放送をお願いします。たぶん内容に外れのない試合だと思います…)